配管・製缶用語集 -管辞苑-
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アイソメトリック図
あいそめとりっくず
アイソメトリック図とは立体配管図のこと。
立体を斜めから見た図を表示する方法のひとつで、等角投影図のこと。X.Y.Z軸がそれぞれ等しい角度で、つまり120度間隔で見える角度で立体を投影する。遠近法は使わないため、立体の表現力はあまり高くない。しかし、線の平行は保たれ、寸法が正確なまま表示できるため、CAD向きの表示方法といえる。
「アイソメ図」と短縮して呼ばれることもある。
合いマーク
あいまーく
配管や機器のフランジ等の分解時において、正確に再組立するため、接続部の正確な相互位置を決めておく印。
マークの付け方には、刻印、罫書線、印字等が使用される。
安全弁
あんぜんべん
安全弁は主にガスを貯蔵するタンクや発電ボイラ設備、化学プラントの配管など圧力がかかる箇所に設置されており、機器の爆発や破損を防ぐ役割を担っています。
その原理は、バルブの入口側の圧力が上昇し、あらかじめ定められた圧力になったときに弁体が開いて流体(蒸気又はガス)を排出し、圧力が所定の値に降下すれば再び弁体が閉じる機能をもつバルブが安全弁です。電気や人の力などの制御を受けることなく、安全弁そのもの構造で圧力と流量を制御する最終安全装置です。
アーク溶接鋼管
あーくようせつこうかん
鋼管の製造方法の一種であり、鋼帯(コイル)や厚板を円筒形に成形し、シーム部をアーク溶接して管に加工した鋼管の総称。
JISでは製法記号として「A」が指定されている。どんな素材をどのように加工するかで、さらに幾つかの種類に分類される。炭素鋼鋼管や低合金鋼鋼管、ステンレス鋼鋼管など多くの材種のパイプ製造に広く適用され、口径サイズとしては中径配管から大口径配管が主に製造されています。アーク溶接鋼管の用途としては、各種配管用鋼管、石油、ガスなどを輸送するラインパイプ、水道用鋼管(塗覆装鋼管)、一般構造用鋼管、排泥管、鋼管杭、鋼管矢板、海洋構造物用鋼管、モルタルライニング鋼管など、幅広い用途に用いられます。
アンダーカット
あんだーかっと
溶接において、溶接部の表面欠陥の一種で溶着金属が満たされないで溶接ビードが溝のように凹んだ部分の事です。アンダーカットは溶接によって少なからず発生する溶接欠陥だが、すべてが有害なわけではない。
アーク溶接
あーくようせつ
電極間に発生するアークの熱を利用して行う溶接で、交流アーク溶接と直流アーク溶接の2種類に大別される。
アーク(溶接)というと被覆溶接棒を用いた溶接のことを言い、「電弧溶接」ともいう。ティグ溶接や半自動(MAG/MIG)溶接などと区別される。器具、方法によっていくつかの分類があります。金属アーク溶接、交流アーク溶接、自動アーク溶接、サブマージアーク溶接など。
アイボルト
あいぼると
頭部にリングの付いたボルト。機械器具類にねじ込み、リングにワイヤ等を接続し吊り上げ、移動するのに用いる。アイボルトは、サイズや材質、吊り方に応じて保証荷重が決められているため、適切なものを選定し使用します。
アウトリガー
あうとりがー
移動式クレーン等の作業時の安定性を良くするための引出し式の脚で、手動式もあるが油圧式が多い。軟弱地などで地盤にかかる力を分散させるために、アウトリガーの接地面に鋼板製の敷板や木材等で適切に地盤の養生を行って設置する。
上がり
あがり
仕事や工事を終えることをいう。
朝顔
あさがお
建築物の周りを囲んだ足場に全周斜め上部に突出した防護柵の事を言う。
通路(道路)などに面した工事現場で足場からはみ出した状態で設置し、資材・飛来物等の落下による通行人等の第三者災害から守るために設けられる。
上部から平面的に見たら朝顔の花の様に見えるところから由来している。
一般的には、左図のように防護柵として斜め上部に張り出した仮設材を朝顔と言う。
足が出る
あしがでる
予算を超過すること。赤字になること。
アセチレンガス
あせちれんがす
アセチレンガス(C2H2)
無色の爆発しやすい気体で、常温では水に体積比1:1の割合で溶け、有機溶媒にはより溶けやすい性質があります。
純粋なものは無臭ですが、市販されているものは硫黄化合物など含むため、特有のにおいがあります。
酸素によって燃焼させると、3300℃を超える温度の火炎をつくることができるので、鋼材などの溶接、溶断用に酸素ガスとともに使用します。
ボンベは背が低く褐色です。
油を売る
あぶらをうる
仕事をサボることを「油を売る」といいます。ところが、もともとは真面目に働いていた「油売り」の仕事の様子から来た言葉です。行灯(あんどん)を使用していた江戸時代には、油売りという商売は生活に必要な物でした。油売りは一軒一軒廻って枡を使って測り売りをしていたのですが、油は粘度が高く、ツーッと糸を引いて水のようにはなかなかきれいに流れ落ちません。いい加減にすると、油は枡の中に残って本当の計測量を渡すことができないので、時間をかけて油が落ちるのを待ったのです。その時間、お客と世間話などをしていたわけです。その仕事ぶりが、サボって立ち話をしているだけのように見えたことから「油を売る」と言う言葉は「仕事をサボる」と言う意味になったようです。
あんこ
あんこ
1)配管、製缶などで溶接するときに、広く隙間が開いているときに母材と同じ材質のかませ物をはめて溶接すること。
ちなみに”あんこ”を入れるとは詰め物を入れるということらしいです。
2)日雇い労働者のこと。昔から日雇い労働者は一定の場所に大勢集まって仕事を待っていたが、目の前に美味しいエサが現れる とパクッと食らいつく魚のアンコウのようだというのが語源らしい。
安全帯
あんぜんたい
安全帯とは、労働者が高所で作業を行う場合に墜落を防止するために使用する保護具です。
「労働安全衛生規則」では、事業者責任として、『高さ2m以上の箇所で作業床が設けられない場合は安全帯を使用させなければならない』(第528条の2)、かつ安全帯は「労働安全衛生法」第42条の規定に基づいて定められた「安全帯の規格」を満足したものでなければ使用してはならない(第27条)と定められている。
安全帯はベルト、ロープ、フック等により構成されており、その構造、性能等について「安全帯の規格」(平成14年厚生労働省告示第38号)が規定されています。
この規格には、従来、胴ベルト型のみが示されていましたが、平成14年の改正により、墜落時の衝撃が肩、胴等に分散され、身体にかかる負担が軽減されるものとして、ハーネス型のものが追加されています。
また、これとは別に、フックのかけ方など使用方法を誤ると、フックが外れるなど危険であることから、安全帯使用指針が独立行政法人労働安全衛生総合研究所から示されています。
主な安全帯の種類としては、
●一般高所作業用の胴ベルト型安全帯
●柱上作業用の胴ベルト型安全帯
●ハーネス型安全帯
●法面作業用の胴ベルト型安全帯
●垂直作業用の胴ベルト型安全帯
などがあり、作業内容にあった安全帯を使用しなければなりません。
従来は安全帯といえば胴ベルト型が主流でしたが、このタイプは墜落時に衝撃が一部に集中するため、背骨や内臓などを傷めることが多々ありました。
これに対しハーネス型は、墜落時の衝撃が肩や胴などに分散され、身体を傷めることが少ないことから、現在ではハーネス型のものが主流になりつつあります。
安全帯の使用期限は法令では決められていないため、メーカーの業界団体である安全帯研究会の自主基準では、ロープ、ランヤード、ストラップで使用開始から2年、これ以外のものについては3年で交換することと決められています。
通常の使用状況でも安全帯は徐々に材質の劣化が進んでいきますので、これらの使用期限を越えないことが大事です。
そのためには、安全帯の使用開始時には、安全帯のラベルに使用開始の年月日を記入しておきましょう。
現場で任命されている作業主任者の職務には『保護具の使用状況の監視義務』があります。現場に合った正しい安全帯が正しく使われているか、作業主任者としてチェックすることが重要です。
イナズマ管
いなずまかん
別名オフセット。
配管などの加工において管を振り曲げるようにして配管する事を、その形状からイナズマと称される。
インロー
いんろー
凹凸になった状態の部品同士が噛み合う様をインローという。
現場用語、設計用語の一種です。 機械部品や機械要素だけでなく、様々なものに使う表現です。
注記:特にぴったりと噛み合うもの、例えば水戸黄門様の象徴でもある印籠のように、ふたの部分と本体とがしっくりはまる部分のことを「インロー」と表現します。
画像はインロー型フランジ。
インペラー
いんぺらー
液体用のポンプや発電機等、ターボ機械にエネルギーを与えるための羽根をもつ回転体(羽根車)のことです。
ポンプ、送風機、圧縮機のように、流体にエネルギーを与えるものではインペラー(Impeller)、水車のようにエネルギーを受け取るものではランナー(runne)と呼び分けられます。
流れがインペラーを通り抜ける方向によって遠心式、斜流式(混流式)、軸流式に分類されます。
ウェルドネックフランジ
突合せ溶接式フランジのこと。
ウェルドネックフランジとは、突合せ溶接式フランジとも言われ、石油・化学装置関連などには非常に多く使用されている溶接式フランジの一種です。パイプや配管部品類と直接溶接して接続します。
呼び方は、「WNフランジ」となります。
ウォーターハンマー
うぉーたーはんまー
バルブやコックなどで管内の流体の流れを急に閉じると、閉じた点の上流側で異常な圧力が発生します。この現象は弁を急に開いた場合にも発生し、この異常圧力上昇または圧力低下が圧力波として流体中に伝わる現象。
身近な例としては全自動洗濯機などの動作中に行われる給水弁の自動開閉で発生する“コン”という音がウォーターハンマー(水撃作用ともいう)によるものです。配管、継手、弁類などを振動させ、騒音を発生させ、時には破損させることもあります。
ちなみに蒸気配管では、スチームハンマーといいます。
裏当て金
うらあてがね
溶接の裏側に溶融金属が抜け落ちるのを防ぐ鋼材。
鉄骨の溶接では柱梁接合部であるT継手や十字継手、角継手などに多く用いられる。
ウィービング
うぃーびんぐ
トーチ(ホルダー)を溶接線に対して、ほぼ直角に左右交互に揺動させながら溶接する運棒方法。
少ないパス回数(溶接回数)で多くの溶着金属を盛りたい場合に用いられる手法。
馬
うま
1)〔鉄工・鍛冶工・製缶〕 Lやコの字に加工した鋼材を用いて鋼製の矢を挿し、挿し具合を調整することで部材の面を合わせたり する手法で、加工した鋼材の事を言う。
2)〔足場工〕歩み板や作業床を掛け渡すための四本足の受け台または架台の事。
3)〔仮設工・土木工〕バリケードとして単管などを用いる方法でその単管両端を受ける台の事でAの形をしている。
4)〔鉄筋工〕土間置き用やスラブ置き用にスペーサーとして鉄筋で加工したもの。
5)〔運送・運輸、運搬〕トレーラーや荷台付きの車に長尺の材料を積載する時に用いられる4本足の受け台又は架台。
エキスパンションジョイント
えきすぱんしょんじょいんと
エキスパンションジョイントとは、“伸縮継手”あるいは“伸縮管継手”とも呼ばれ、配管継手の一種として、パイプの軸方向、軸直角方向、曲がりなどの変位を、ベローズの伸縮・屈曲によって吸収する目的で配管の接続に使用される配管部品です。
エキセントリックレデューサ
えきせんとりっくれでゅーさ
接続する配管の大口径側と小口径側の中心線が、口径の差だけずれて(偏芯)中心線が平行に走っているレデューサのこと。
配管図においては、偏芯レデューサは”ECC.RC”と表します。
偏芯レジューサーとも呼びます。
SGP
えすじーぴー
SGPとはスチール(S)・ガス(G)・パイプ(P)の略で配管用炭素鋼鋼管(いわゆる”ガス管”)のことです。
H形鋼
えっちがたこう
断面形状がH形をした形鋼。
「H」の縦2本の部分をフランジ、横1本の部分をウェブと呼ぶ。高度の安全を要求される建物の柱・梁、地下構造物などに構造用H形鋼として利用されている。
Hビームとも呼ばれます。
NPTねじ
えぬぴーてぃーねじ
日本で普及している国際規格に準じたJIS規格の管用テーパねじ(PTねじ)のアメリカ版がNPTねじ(アメリカ管用テーパねじ)です。
アメリカ管用平行ねじはNPSねじになります。
PTねじとNPTねじは互換がありませんので、接続できません。
NPTねじ:アメリカ管用テーパねじ
NPSねじ:アメリカ管用平行ねじ
MT検査
えむてぃーけんさ
磁石に吸引されるような強磁性体の金属に磁界を与えると磁化し、磁界の方向に磁気量が発生し、その方向に磁気量の流れができます。もし強磁性体の表面または表面付近に磁束をさえぎるような欠陥があると、その部分で磁束が表面空間に漏えいし磁極が生じます。この部分に、着色や螢光物質を付着させた微細な鉄粉を近づけると欠陥部に凝集吸着します。これにより生じた鉄粉の凝集模擬により欠陥を見つける検査方法。
磁粉探傷検査と言います。
エンドタブ
えんどたぶ
溶接継手の始まり部分と終り部分では欠陥が生じやすいため、必要な溶接部の両端に取り付ける材料。
従来は鋼製のものが多かったが、セラミック製(セラミックタブ)などもある。鋼製のものは溶接終了時には切断除去して滑らかに仕上げる。
塩ビ管
えんびかん
塩ビ管とは、正式名称を塩化ビニル管と呼び、塩化ビニル樹脂を主原料とした配管材料です。赤さびなどが出ないので、水道管をはじめ下水道管・電線管・土木用など極めて広範囲に使用されています。
管の内面はきわめて滑らかで、摩擦抵抗が小さいため、異物の発生や汚物の付着が少なく、効率よく通水でき、また、軽量で運搬や施工現場での取扱いが容易で多様な施工が可能です。
耐薬品性・耐食性・耐久性に優れ酸性による腐蝕もなくまた、アルカリにも影響されず、劣化現象が少なく、地震時や地盤沈下等にも柔軟性に優れ、衝撃にも強いので、通常の運搬や施工時でも破損することがありません。
塩ビ管には、
硬質ポリ塩化ビニル管(薄肉管)(VU)、
水道用硬質ポリ塩化ビニル管(VP)、
水道用耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管(HIVP)、
水道用耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管(HTVP)があります。
また、軟質のものを塩ビチューブと呼ばれています。
エアフィンクーラー
えあふぃんくーらー
冷却媒体として空気を使う冷却器。フィン付き伝熱管束、ファンとその駆動機および支持構造物からなる。構造上、吸込み通風型と押込み通風型に分類されます。冷却温度や経済性等を考慮し、単独あるいは水冷冷却器と組み合わせて用いられる。
単にエアフィンとかエアークーラーとも言います。
オス・メス
おす・めす
ねじ込み継手やボルト・ナット、配線コネクタの出っ張っているのがオスで、それを受けるのがメスです。生物の身体的形状に由来する。
ペットボトルで言ったら飲み口(凸)が雄ねじ、キャップ(凹)の方が雌ねじ。
ねじ配管ではパイプ側がPTねじで雄、継ぎ手側が雌。ボルト・ナットならボルトが雄、ナットが雌。
オリフィス
おりふぃす
流体の流量を制御する孔の事です。流量の測定に用いるため、流体を通す管の内部に設けた、中心に円形の孔(あな)のある絞り板のことです。
オリフィスプレート、絞り板とも言います。
オーバラップ
おーばらっぷ
溶接部の欠陥の一種で溶接ビードの溶着金属が母材に溶け込まずに覆い被さっている部分の事。
図に示すようなビード形状に関する欠陥で、母材にビードの端部が溶着せずに「単に重なっただけ」の状態を言います。JIS用語では、オーバーラップとは言わずにオーバラップと言い、「溶着金属が止端で母材に融合しないで重なった部分」と定義されています。すみ肉溶接ビードのオーバラップは、必要とされる脚長が得られていないということになりますし、すみ肉、突合せいずれのビードの場合にも、溶接部に切欠きが残存することになり、特に疲労を問題にするような継手には、絶対にあってはならない欠陥です。
オーバーフロー
おーばーふろー
予定していた水面より水かさが上がって内容物が容器から溢れること。
容器の上部に設置して溢れた分を排出するための配管や穴をオーバーフロー管と呼びます。
単にオーバーフローと呼ぶこともあります。
オーライロープ
おーらいろーぷ
オーライとは「All Right」、OKの意味。
クレーンの吊り荷の揺れや回転を防ぎ、目的位置に正確に下ろすため吊り荷の控えに取り付けるロープのこと。介錯(かいしゃく)ロープともいう。
開先
かいさき
溶接を行う母材間に設ける溝のことです。
開先形状としては、I形、V形、レ形、X形、U形、K形、J形、両面J形、H形があります。
開先を設けて行う開先溶接は、継手形状としては、突合せ継手、T継手、十字継手、角継手に適用されます。
グルーブ(Groove)ともいいます。
角形鋼管
かくがたこうかん
四隅に丸みをもった角形の鋼管のことで、断面形状が四角形をした鋼管であり、主として住宅その他建築物の構造用、土木工事用、仮設材の足場、梁などのほか、鉄塔部材、ガードレール、フェンス、支柱など幅広い用途に使用されています。一般に角パイプと呼ばれています。
角パイプとコラムの違いは、基本的には断面が正方形の200mm角以上がコラムと呼ばれます。
角パイプ
かくぱいぷ
四隅に丸みをもった角形の鋼管のことで、断面形状が四角形をした鋼管であり、主として住宅その他建築物の構造用、土木工事用、仮設材の足場、梁などのほか、鉄塔部材、ガードレール、フェンス、支柱など幅広い用途に使用されています。正式名称は角形鋼管です。
角パイプとコラムの違いは、基本的には断面が正方形の200mm角以上がコラムと呼ばれます。
仮付け
かりづけ
本溶接の前に所定の位置に母材同士を保持(固定)するための溶接をいう。
仮付け溶接と呼ぶこともある。
ガス管
がすかん
使用圧力の比較的低い蒸気、上水道用を除く水、油、ガス、空気などさまざまな用途に一般的に用いられる配管でSGP配管(配管用炭素鋼鋼管)のことをガス管(ガス配管)といいます。
SGP(ガス管)には一般に、鋼管の表面処理として、亜鉛めっき処理の有無により、以下の2種類があります。
SGP(黒ガス管):亜鉛めっき処理を行わない管。
SGP(白ガス管):亜鉛めっき処理を行った管。
白ガス管はSGP-Wと表記している場合もあります。また図面等ではSGP-ZNと表記する場合もあります。
ガスケット
がすけっと
ガスケットとは配管の継ぎ手(フランジ部など)、圧力容器のマンホールやバルブボンネットへ挟み込んでボルト等で締付け圧縮し、その隙間を塞ぐと同時に、流体の漏れ又は外部からの異物の進入を防止するものです。
主に静止箇所の密封に用いられるシール材のことです。
ちなみに、動かないところに使われるシール材がガスケットで、動くところに使われるシール材をパッキンといいます。
ガス溶接
がすようせつ
通常、ガス溶接といえば、酸素とアセチレンガスを用いた酸素アセチレン溶接のことを指します。ガス溶接は、アセチレン、水素、LPGなどの可燃性ガスの燃焼熱で、金属を加熱し溶接する方法です。ガス溶接の特徴は、熱感受性による割れを発生する金属や薄板、溶融点の低い金属などの溶接に適しています。
架構
かこう
建築構造上の骨組み。柱、梁、床などからなる基本構造部分のこと。
建物を直接支える部材であるかどうかによって主架構と補架構に分けられる。
主架構とは、建物を直接支える役割を持つ建物の骨格である床、柱、梁などの建物の基本的な構造部分のことです。この主架構に使用される材料が、構造部材(構造材)で、構造材には、一定の強度が求められることになります。
ちなみに、この架構の読み方は、「かこう」と読みます。
鍛冶工
かじこう
鍛冶工とは、建築物や機械で使用される鉄骨をガス切断したりアーク溶接をして加工したものを取付けたりする技術者の事を言います。
その施工のもとになる設計図で指定された鋼材を、必要に応じて曲げたり、繋げたり等の加工をします。そうして作りあげた鉄骨を使用して、現場で組み立て作業を行います。鉄骨加工は現在ではほとんど性能の優れた精密機械によって行われますが、最終的な確認は熟練の鍛冶工によってなされます。
管台
かんだい
配管を組立てたり溶接するとき、管を安定させ固定するために2つのパイプを組み合わせて作った台。
キャンバー
きゃんばー
1) キャンバー[配管・製缶用語]
クレーンガーダ等に付ける上向きの反りのこと。
クレーンの自重や荷を吊った時の荷重によってたわむため、製作時において、このたわみを予想して上向きのそりを与えること。
橋梁や道路にも車両等の通過時のたわみを防ぐため上反りのキャンバーがつけてあります。
2) [汎用語]くさび、歯止めのこと。木材や、樹脂をテーパー状に加工したもの。
また、車止めをキャンバーと呼ぶこともあります。
脚長
きゃくちょう
下図のように、すみ肉溶接(ほぼ直角に交わる二つの面のすみに溶接する、三角形の断面をもつ溶接)において、すみ肉継手のルート(根元の部分)からすみ肉溶接の止端(母材の面と溶接ビードの表面とが交わる点)までの距離のことです。
キンネン
きんねん
鋼製の滑車のこと。
金車、スナッチなどともいい、木製のものは木車という。
荷物の揚げ降ろしなどにロープを通して使用したり、ワイヤーロープの方向転換等に使用される。
滑車が1つのものと、2つのものがあり、その径と数で、「5インチの1車」などと呼ぶ。
食違い
くいちがい
合せ継手面において、相互の部材が断面内に納まらない状態。目違いともいう。
クラック
くらっく
「裂け目」「ひび割れ」のこと。
配管・タンク及びその部品や建築物の壁・床などに発生したひび割れのこと。
クラッド鋼
くらっどこう
鋼板の母材に性質の異なる金属を張り合わせたもので、圧着鋼(あっちゃくこう)とも呼ばれる。
張り合わせる材料(クラッド金属)には高炭素鋼、ステンレス鋼、ニッケル、銅、耐熱合金、チタンなどがある。
クレビス
くれびす
中心線にピン穴が付いたU字形の支持金物。
配管やスプリングハンガー等の支持に使用される。
黒皮
くろかわ
鉄には製造時(熱間圧延時)に出来る酸化皮膜(ミルスケール)が付いています。それを黒皮といいます。通常はそのまま使用するのですが、場合によっては左の画像のようにグラインダー等で完全に除去する場合もあります。
グルーブ
ぐるーぶ
溶接を行う母材間に設ける溝のことです。
開先形状としては、I形、V形、レ形、X形、U形、K形、J形、両面J形、H形があります。開先を設けて行う開先溶接は、継手形状としては、突合せ継手、T継手、十字継手、角継手に適用されます。開先(Groove)ともいう。
グローブ弁
ぐろーぶべん
弁箱が玉形で、入口と出口の中心線が一直線上にあり、流体の流れがS字状となります。流れの方向が変わるとその通路が急拡大・急縮小するので、流体がバルブを通過する際に生じる圧力損失は大きくなりますが、締め切り性能と流量調整のしやすさは優れています。この締め切りと流量調整は弁体と呼ばれる部品が行います。グローブ弁(Globe Valve)の変形としては、弁体を針状にして流量を微量調整するニードル弁、流体の流れ方向を直角に変えるアングル弁があります。玉型弁とも呼ばれます。
クレータ
くれーた
溶接終了時アークをきる時、溶接ビードの最後の部分(終端)にできる窪み(くぼみ)のこと。
管用ねじ
くだようねじ
正確には”くだようねじ”と読みます。
PT,PF,PSは管用ねじの呼びのことで、配管の接続部分に使用されるねじの規格を意味しています。
管用ねじには管用平行ねじ(PF)と管用テーパーねじ(PT,PS)の2種類があり、前者は機械的結合を主目的とした場合に、後者は耐密性を主目的とした場合に使い分けられます。
また、管用テーパーねじには、おねじ・めねじ両方がテーパーねじの場合と、おねじがテーパーねじでめねじが平行ねじの場合とがあり、テーパーおねじ、テーパーめねじはPTで呼び、テーパーおねじに対して使用する平行めねじのみPSと呼んでいます。このPSは平行めねじですが、PF(管用平行おねじ)と組み合わせて使用することは出来ません。
軽量鉄骨
けいりょうてっこつ
軽量形鋼が正式名称。
厚さ6ミリメートル以下の鋼板を、複雑な形状に折り曲げてつくった鋼材の総称。
もっとも使用されている形状としてアルファベットの「C」に似たもの(「リップ溝形鋼」あるいは「Cチャン」)、他にもZ形、山形などがある。
ケーシング
けーしんぐ
ボイラーに気密性や耐圧性を与えて保温材を保護する箱型の外壁をボイラーケーシングと言い、ポンプや水車等のインペラー(羽根車)などのポンプ構成部品を収納し、液体機械の流路を形成するために取り囲んでいる胴殻(容器)をポンプケーシングという。
ゲート弁
げーとべん
弁体が流体の通路を仕切って開閉を行うバルブで、仕切弁とも呼ばれます。ゲート弁(Gate Valve)には、ウェッジ仕切弁、パラレルスライド弁、ダブルディスク仕切弁、ベンチュリポート仕切弁の種類があります。ゲート弁は、流体抵抗が小さい利点がありますが、中間開度で流体にさらされると弁体振動のおそれがあるので、全開または全閉で使用します。
軽天
けいてん
軽天とは材料の鋼鈑の厚みが一般材で0.5㎜しかなく軽いので、軽い天井…
つまり、軽天をけいてん、軽鉄と呼ばれています。
また、軽天材料の事をLGS(エルジーエス)とも呼ばれ、
LGSとは(Light gauge steel ライトゲージスチール=軽量鉄骨造の略)です。
ケレン
けれん
ケレンとは、塗装の世界の言葉で「下地調整処理」の意味があります。
主に剥れかかった塗膜の除去、付着物の除去、錆落としなどの作業がケレンにあたります。
ケレンは、作業の程度によって以下の4種類に分類されます。
・1種ケレン:赤錆びや黒錆びを除去し、完全に下地を出した状態にするもの。
・2種ケレン:強固に付着した活きている塗膜は残し、錆びや浮き塗膜を除去するもの。
・3種ケレン:主に手工具で作業をします。強固に付着した活きている塗膜は残し、錆びや浮き塗膜を除去するもの。
・4種ケレン:主に手工具で作業します。錆びや浮き塗膜を除去して清掃するもの。
ケレンハンマー
けれんはんまー
はく離工具の一種。
特に船舶、橋梁などで使用されることが多い。古い塗膜を剥がして、再塗装する場合に使用される。
電気溶接の跡に残るスラグやスパッタをたたいて除去する作業にも使われます。
先端はグラインダーやヤスリを使用して研削して、塗膜がはく離できるよう、調整しておくことが大切です。
けんせつ小町
けんせつこまち
建築・土木業界で働く女性技術者・技能者の愛称
鋼管
こうかん
管状の鋼製品。鋼管は製法によって継目なし(シームレス)鋼管、鋼板を巻いて溶接した溶接鋼管とに大別される。管の内径は数mmのものから3000mmを越えるものまで多様である。用途は液体や気体の圧送用、建築の構造体、基礎杭、水道管、ガス管、石油輸送管など。
鋼材
こうざい
土木・建築・機械などの材料としてそのまま利用できるように板・棒・管などに加工した鋼鉄。
なお建設用資材としての鉄鋼製品を鋼材と呼ぶことが多い。
コンセントリックレデューサ
こんせんとりっくれでゅーさ
接続する配管の大口径側と小口径側の中心線が一直線(同芯)のレデューサのこと。
配管図においては、同芯レデューサは、”CONC.RC”、と表します。
同芯レジューサーとも呼びます。
コントロールバルブ
こんとろーるばるぶ
コントロールバルブとは、調節弁とも言われ、調節部の信号を受け、バルブの作動に必要な動力を補助動力源から受けるバルブの総称です。
代表的な調節弁(コントロールバルブ)には、圧力調節弁、温度調節弁、流量調節弁、液位調節弁などがあります。
コントロールバルブ(Control Valve)略してCV(シーブイ)とも呼ばれます。
後熱
ごねつ
溶接溶断などで熱の影響を受けた部分の残留応力除去のため、後からその部分を加熱すること。
工数
こうすう
一人の1日の作業量を指す。通常ひとりが8時間労働した量を1工数と表す。
勾配
こうばい
傾斜面の傾きを示す度合い。
普通、傾斜面の水平方向の変化に対する水平面からの距離の比をいう。
一般に配水管を埋設する工事において排水の出口側に向かってある一定の勾配をつけて埋設されています。
この勾配をb/aで示し、a=1000mm、b=10mmの勾配を1/100勾配と呼んでいます。
また、1/100勾配は、1m当たり1cmの勾配なので1分勾配、2/100勾配は、1m当たり2cmの勾配なので2分勾配と表現することもあります。
ゴーヘイ
ごーへい
クレーン等で荷物を吊り上げ(揚重)るとき、クレーンオペレーターに合図する言葉です。
(Go A Head)訛ったものらしいです。
ちなみに巻き下げは「スラー」と言います。
サイトグラス
さいとぐらす
配管ラインの途中に設置し、配管内を通る流体の流通、停止及び流速・流量の状態を視覚で確認する窓です。四方より確認しやすいランタン型や、使用条件の厳しいラインに使用するクロス型などがあります。サイトグラスは流体の監視を目的とするもので、流体の色や流れの状況を肉眼で判別できます。
流体の流れを目視しやすいようにフラッパーやボールを内側に組み込んだものもあり、配管への取り付け方法も様々です。
サポート
さぽーと
パイプ・ダクト等をはじめ継手・バルブ・計器類などの配管部品から構成される配管等の荷重を支持するための金具・金物・装置の総称で、配管サポート、あるいは、配管支持金物・装置などとも呼ばれるものです。
サポートには、それぞれの目的・支持荷重の種類によって次のように大別されます。
ハンガー又はサポート ・レストレイント ・ダンパー(防振器)など。
下げ振り
さげふり
水糸などの先端に逆円錐形のおもりを付けた、墨出し用の道具。配管・ダクトや壁の垂直度を測ったり、基準となる墨を高さの違う床面に移し変える時に用いる。簡単に言うと垂直を決める時に建設現場で使う重心の付いた重りの事で上から糸で吊り下げ、糸と柱などの測る部材との上下の空きの寸法を計り同じなら垂直と言う簡単な原理の道具です。垂球・錘重(すいじゅう)ともいう。
差金
さしがね
鋼やステンレスまたはシンチュウ製の、直角に折れ曲ったものさし。
主に加工する材料の墨付けなどに使用しますが、その他にも直角の測定や勾配を求める時にも使用します。
曲尺(かねじゃく)ともいいます。
酸素ガス
さんそがす
酸素ガス(O2)
無色・無味・無臭の気体で、水にはわずかに溶ける。空気中には21%(容積比)含まれ、生物の存在に欠かすことのできないガスである。酸素自体は燃えないが、燃焼を助ける性質(支燃性)があるので溶接・溶断にアセチレンガスとともに使用します。
また、医療分野での酸素吸入、公害防止のための排水処理、ロケットの推進剤など、広範な分野で使われています。
ボンベは背が高く黒色です。
縞鋼板
しまこうはん
表面に連続した滑り止め用の突起を付けた鋼板。
しばしばチェッカープレートあるいは単に縞板(しまいた)と呼ばれる。
浸透探傷検査
しんとうたんしょうけんさ
浸透探傷検査は、材料の非破壊検査法の一種であり、PT(Penetrant Testingの略)と呼ばれています。鋼管や鋼板の溶接部表面キズ、各種小型部品の表面キズ等を調べるのに利用されている検査技法です。
浸透探傷検査は、浸透液(赤色の染色浸透液又は黄緑色の蛍光浸透液)を試験体の表面に塗布し、浸透液をきずの内部に十分浸透させた後、表面に付着している余剰浸透液を除去し、次に白色の微粉末の現像剤を用いてきずの内部に残っている浸透液を吸い出し試験体表面に拡大された浸透指示模様を目視により識別する方法です。
きずの開口部付近にできた現像剤微粉末の隙間の毛細管現象によって、きず内部の浸透液を試験体表面に吸い出し現像剤の膜の間を広がっていく。その部分の現像剤微粉末の一つ一つには浸透液が吸着しているので、きずは拡大された指示模様となり、肉眼で検出されやすくなります。
Cチャン
しーちゃん
断面がCの字に似ていることから、C型鋼とかリップ溝形鋼と呼ばれる、肉薄の鋼材をいう。左図のように厚さ( t )が、1.6~2.3ミリ程度の薄い鋼材である。
鉄骨造建築の構造を負担しない部分や、小規模の建築物用で、Aが60~120、Bが30~60ミリ程度のものがよく使われる。
肉が薄いので溶接には不向きで、また屋外の雨掛かりには使用しないほうが良い。
左図のCの部分がない鋼材は、溝形鋼とよぶ。
シーニング加工
しーにんぐかこう
通常、配管や継ぎ手類の肉厚には多少の変動があります。
溶接後の非破壊検査をクリアするには、配管内径を真円に仕上げなけ ればなりません。
この配管内面加工のことをシーニング加工といいます。
機器などのノズルの取合い部では、外形をシーニング加工することがあります。
シームレス鋼管
しーむれすこうかん
鋼管の製造方法の一種であり、文字通りパイプの長手方向に溶接や鍛接によるパイプの継目(シーム)の無い鋼管。断面を丸形に加工したビレットを高温に熱してそれを「錐揉み(きりもみ)」状態にしながら、その中心にプラグという金具を押しつけて穴を開ける方法(マンネスマン法)が一般的。
JISでは製法記号として「S」が指定されている。比較的小ロット品の製造に適した製造方法であり、材質は炭素鋼鋼管からステンレス鋼鋼管まで。
重量鉄骨
じゅうりょうてっこつ
厚さが6ミリメートルを超える鋼材の事。形鋼や鋼管がある。
重量鉄骨構造の建物において柱・梁として使用される。
H形鋼、I形鋼、溝形鋼、山形鋼などがある。
支柱足場
しちゅうあしば
地上、または床上に柱(建地)を建て、布および腕木(ころばし)などを取り付け、その上に足場板を敷いて作業床をつくる型式。
したがって、建地は支柱足場の基本となるものである。その建て方、間隔を決めることが重要。建地間隔は、鋼管の場合1.8mで丸太の場合2.5m以内とされる。
シナイ尺
しないじゃく
市販の巻尺では計り得ない製缶工場や、造船・橋梁・建設等の現場で使用される長寸法測定に広く利用されるスチールテープです。正しくは「原(現)図場用直尺材」または「原寸用定規」です。
シム
しむ
機械、構築物の高さ・隙間調整のために数枚の薄板を出し入れする事で加工や組立で発生する誤差を微調整に用いるスペーサー、ライナー。
シムライナーとも呼びます。
シャーレンチ
しゃーれんち
鉄骨工事でトルシア形のボルトを締め付け、ピンテールを破断する100V用のガン形状の電動工具。
締め付けてピンテールを破断させることによりボルトの張力を得ることが出来ます。
シール材
しーるざい
配管、機器等の接続部分から流体の漏れ防止を目的としたもので、この接合部分の詰め物のことをシール材といいます。
シール材を大別すると、配管用フランジなどのように、静止(固定)部分のシールに用いるガスケットと、回転や往復運動などのような運動部分のシールに用いるパッキンに分けられます。
このうちガスケットはその材質から、非金属ガスケット、セミメタリックガスケット、金属ガスケットに分類できます。
シールテープ
しーるてーぷ
シールテープは水道管や空気管、油圧の配管など、液体や気体を流体とする様々な配管の接続部分などに生じる微妙な隙間を埋めるために使用されるテープ状のシール材のことです。
配管の接続部分には互いにねじが切られており、それらをかみ合わせることで接続を果たしています。どんなに精巧に作られたねじでも、接続部分を完全に整合させることは難しく、どうしても、ある程度の隙間が生まれてしまいます。この隙間は液体や気体にとっては容易に通過できるものであるため、これを埋めておかないと漏水・漏気・漏油の原因となり、大事故に繋がることも有り得るのです。
シールテープはとくに管用テーパねじのすき間を直接充填することによって、ねじの水密・気密を保つものです。
シールテープの材質はポリテトラフルオロエチレンと言い、通称テフロンです。
冶具
じぐ
加工や組立ての際、部品や工具の作業位置を指示・誘導するために用いる器具の総称。
「治具」という日本語は同義の英単語「jig」に漢字を当てたものだそうです。
スチームトラップ
すちーむとらっぷ
直訳すると、スチーム=蒸気、トラップ=罠です。
蒸気機器や蒸気輸送配管で発生するドレンだけを排出して、蒸気を極力漏らさないという用途に用いられるため、このように呼ばれるようになりました。
バルブ用語では「トラップ」は次のように定義されています。「機器、配管などからドレンを自動的に排出する自力式のバルブの総称」つまり、自動弁の一種ということになります。
スチームトラップにはフロート式、バケット式、ベローズ式、バイメタル式、ディスク式などがあります。
スチームハンマー
すちーむはんまー
スチームハンマーは,蒸気配管において,配管内にドレン溜り(水溜り)などがあった場合に起こります。例えば,蒸気配管をしばらく使用停止していると,配管内の蒸気が冷めてドレン化してしまいます。そこに蒸気配管を使用再開し,蒸気を通気すると,蒸気がドレン(水)に接触した際に冷却され凝縮を起こし,圧力が下がります。圧力が下がった方向にドレンが引っ張られ,勢いよくドレンが配管にぶつかることで発生します。
ちなみにスチームハンマーのことも区別せずウォータハンマーと呼ぶことがあります。
ストレーナ
すとれーな
ストレーナとは、”ストレーナー”とも呼ばれ、配管内部を流れる流体に含まれる異物やゴミを分離、ろ過、排除するためのスクリーンと呼ばれるメッシュ状の網状のものを内蔵した配管部品のことです。
ストレーナ本体が配管に接続されたままの状態で、排除・清掃できる構造となっており、ストレーナには、その形状からY形ストレーナとU形ストレーナなどに分類され、比較的流体抵抗が少なく、取付けスペースもコンパクトなY形ストレーナと、装置機器に直接配管できるU形ストレーナ等が有ります。
ストロングバック
すとろんぐばっく
突合せ溶接において、母材板の相互の目違い(母材間の基準面同士のくい違い)を修正したり、角変形(溶接によって部材又は構造物に生じる横曲がり変形)やねじれを防止する目的で一時的に取り付けるためのジグの一種のことです。
俗に馬ともいう。
スパイラル鋼管
すぱいらるこうかん
広幅帯鋼をらせん(スパイラル)状に成形し、継目を溶接した大口径の鋼管。
素材の幅に制約されることなく各種口径のものが自由に量産でき、強度も大きい。
石油輸送管をはじめとする各種配管・ダクト用のほか、構造用にも使用される。
スパッタ
すぱった
溶接後、母材に付着している金属の粒のことをスパッタと呼びます。
見た目が悪いだけでなく、塗装欠陥の原因にもなるので溶接後にはブラシなどで取り除く必要があります。
スプライスプレート
すぷらいすぷれーと
添え板(そえいた)やジョイントプレートともいう。鋼構造部材である鉄骨柱や梁などの継手において、おもに高力ボルト接合部に使われる添板(接合用鋼板)で、母材を挟み込むようにして使用します。
スプリングハンガー
すぷりんぐはんがー
コイルバネを利用して、配管の上下方向の変位を許し、しかもその変位する大きさに比例してその支持力に変動を生じる円筒状のサポート・ハンガー。
配管の振動・衝撃や熱膨張による変位を防ぎ、一定の荷重で上から吊り下げ配管荷重を支持するもの。
スプール図
すぷーるず
部分組立図
通常、配管は平面図、もしくは立面図が相場です。しかし、同じルートに複数の異なる径の配管が敷設(ふせつ)される事が多く、それらが真っ直ぐ上を向いたり下に向いたりL字に曲がったりと様々であり立体的にどのような配置をするのかが、分かり辛い。そこで、分かりやすく立体的に表現したものがスプール図です。これは、斜めから見た図面で三次元を平面で表したものです。
スリップオンフランジ
すりっぷおんふらんじ
スリップオンフランジ(Slip-On Flange)とは、差込み溶接フランジとも言われ、溶接式フランジの一種で一般的に広く使われている接続方式のフランジです。
フランジにパイプ・配管を差し込んでフランジの外面と、フランジ内径の内側をそれぞれ隅肉溶接して接続します。
その形状は、ハブのあるもの(ハブフランジ:SOH)とハブをもたないもの(板フランジ:SOP)があります。記号は、「SOH-FF・SOH-RF/SOP-FF・SOP-RF」表されます
スリーパー
すりーぱー
冷温水管・冷水管・冷媒管・温水管・蒸気管・液化ガス管等のエネルギーを節約するための断熱支持金具です。スリーパーの厚みは流体の設計条件により定められます。ウレタンやウレタンブロックとも言います。
スンプ検査
すんぷけんさ
〔スンプ検査(SUMP)〕金属表面を非破壊的に観察する方法で、金属表面を薬品にてエッチングし、そのエッチング面をフィルムに転写し顕微鏡で拡大観察し主に配管等の鉄鋼材料に欠陥が現れた場合、その欠陥が使用上有害な欠陥か無害な欠陥かを顕微鏡にて観察し判定する検査方法。
スラグ
すらぐ
溶接部に発生する非金属物質のことです。
なお、溶接の際に溶融スラグが浮上せずに溶接金属中に残ったものは、スラグ巻き込みといい、溶接欠陥の一種になります。
その他に製鉄所で鉄鋼の生産の際同時に生成する鉄鋼スラグがあります。
水準器
すいじゅんき
水準器とは、円形や筒状の小さな容器に溶液を入れ、その中にひとつの気泡を入れて密封したものです。
気泡が中央に来ると水平であるのが確認できるようになっています。
水平器あるいはレベルともいいます。
水頭
すいとう
高い所にある水、圧力のかかった水、速度をもった水はそれぞれエネルギーをもっており、これらの水1Kgについてのエネルギーを水の高さで表したもの。
それぞれ位置水頭・圧力水頭・速度水頭という。
揚程から圧力を求める場合には、単純に水頭10m=0.098Mpa(1kg/cm2)と考えれば問題ありません。
水平器
すいへいき
水平面からの角度や傾斜を確認する器具で、鉄鋼・土木建築などの分野で用いられています。
水準器・レベルとも言われます。
スラー
すらー
クレーン等で吊り上げた荷物を静かに吊り下げるとき、クレーンオペレーターに合図する言葉です。(Slack Away)が訛ったものらしいです。
ちなみに巻き上げは「ゴーヘイ」と言います。
スリーブ
すりーぶ
コンクリート仮枠組や鉄骨加工時に、配管・ダクト類が通 る位置に取り付けて貫通部材の開口を確保するための芯ズレ、保温サイズ等を見込んだ管で、通 常、鋼管製、または鋼板製のものが使用される。ただし、建築躯体及び配管施工に支障がない箇所には、厚紙製のもの(ボイド管)も使用される。写真はツバ付き鉄管スリーブです。
スーパーブリッジ
すーぱーぶりっじ
配管とフィッティングの肌合わせを容易にする治具で、管同士の溶接の芯出しや、管とフランジ、レデューサー、エルボ等フィッティングの溶接の芯出し、仮固定が容易に出来る溶接治具です。
溶接クランプとも言います。
ちなみに、配管の面合わせで大事なのは外面ではなくて内面です。
継手とパイプの段違い(目違い)は内面を均等に合わせます。
寸切ボルト
ずんぎりぼると
全体にねじ山が切ってあり、ねじ頭がなくて、ずん胴になっている長ネジのことですが、目的に応じて、寸法切りして使う為こう呼ばれています。寸切(ずんぎり)ボルトのうち真ん中部分にネジがないものは、両ねじとも言います。すん切りボルトと呼ぶのも間違いではなさそうです。
製缶
せいかん
鋼鈑をはじめとする様々な鉄材を溶断、穴あけ、折り曲げ、そして溶接し仕上げ加工を行うことで、立体的な製品を作ることです。製缶においては、切断や機械加工など様々な作業が伴いますが、中でも溶接は製品の出来栄えを左右する重要な要素です。
製缶工
せいかんこう
タンク容器や鉄骨構造物等を作るとき、金属の板を切ったり、曲げたり、溶接したりして加工し、立体的な構造物を作りあげる職人のことです。かつて製缶工といえば、溶接加工とベンディング技術に優れた職人の代名詞でした。
センターポンチ
せんたーぽんち
ドリルで穴を開けようとする場合に穴の中心を決めることとドリルの先端が逃げないようにマーキングする工具。
けがき工具の一種。
ソケットウェルドフランジ
そけっとうぇるどふらんじ
ソケットウェルドフランジ(Socket Weld Flange)とは、ソケット溶接フランジとも言われ、これも溶接式フランジの一種です。
ソケットウェルドフランジもスリップオンフランジと同様に、フランジにパイプ・配管を差し込んで接続します。ソケットウェルドフランジの場合は、フランジ内径に段差があるため、その段にパイプを載せて、溶接はフランジの外面だけを隅肉溶接して取り付けます。
呼び方は、「SWフランジ」となります。
鍛接鋼管
たんせつこうかん
鋼管の製造方法の一種で、高温に加熱した鋼帯を引き出しながら、幅方向を円形に変形させ、その両端に酸素を吹き付けて瞬間的に温度を高めながら強力に突き合わせること(鍛接)で、両端を接合して管に成形した鋼管。
鍛冶屋が熱した鉄片を金槌で叩きながら接合したのと同じ原理。
JIS(日本工業規格)では製法記号として「B」が指定されている。主に呼び径が100A(4B)程度までの小口径の配管の製造に用いられる。
ターンバックル
たーんばっくる
ワイヤやロープ・タイロッドなどの張りを強くするために用いる器具。胴体枠の両端に、一方は右ねじ、他方は左ねじ(逆ねじ)のねじ棒をねじ込んだもので、枠を回転させて、ねじ棒相互の間隔を変え、張りを調整するのに使用される。
ダイヤフラムバルブ
だいやふらむばるぶ
ダイヤフラムと弁箱とで流路を構成し、ダイヤフラムを弁箱の内面に押しつけたり離したりして、流量を調整するバルブです。パッキンがないので、外部漏れを生じませんが、ダイヤフラムの材質によって温度と圧力に限界があります。
「diaphragm 」を和訳すると、横隔膜とか音を伝える振動板を意味します。
工業用でダイヤフラムとは、主に2つの物質を分け隔てる隔膜のことを言い、ゴムあるいは樹脂または金属で製作されています。ダイヤフラムを利用した機器としては、ダイヤフラムポンプ、ダイヤフラム弁、ダイヤフラム式圧力計などがあります。
タック溶接
たっくようせつ
本溶接の前に所定の位置に母材同士を保持(固定)するために断続的に行う溶接をいう。定められた位置をタック溶接することで、母材の大きな変形やズレを防止できます。従来一時的溶接も含めて「仮付け溶接」ともいわれていた。
タングステン
ティグ溶接用タングステン電極材料の種類は表1に示すように純タングステン、酸化トリウム入りタングステン、酸化ランタン入りタングステンおよび酸化セリウム入りタングステンの4種類があります。このほか、JIS規格にはありませんが市場に出回っているものとして酸化イットリウム入りタングステンや、酸化ジルコニウム入りタングステンなどがあります。これらの電極材料のうち、JIS規格にある電極の特徴は以下の通りです。
1) 純タングステン
電極の消耗が激しくアークを発生させると直ちに先端形状が溶融して丸くなるが、丸くなった後はほとんど形状が変化しない。このため,電極の消耗が大きくなりやすい交流ティグによく用いられます。
2) 酸化トリウム入りタングステン
純タングステンに比べて電極先端の溶融消耗やスタート性に優れており、古くから直流ティグ溶接に用いられています。交流では電極先端部の形状が変形しやすく、タングステンが溶融飛散することもあるので使用には注意が必要です。
3) 酸化ランタン入りタングステン
溶接用タングステン電極の中では最も耐消耗性、スタート性に優れており、長時間の連続溶接でアークの安定性などを要求する自動溶接に用いられることが多い。
4) 酸化セリウム入りタングステン電極
酸化トリウム入りタングステンより耐消耗性、スタート性に優れています。交流では、電極先端部よりタングステンが溶融飛散することも無く先端形状の溶融変形の程度も小さいので、アルミニウムやその合金のティグ溶接に用いられます。
タングステンの巻込み
たんぐすてんのまきこみ
タングステンの巻込みは、溶接部における溶接欠陥の一種で、ティグ溶接において、タングステン電極が溶け落ちて溶接ビード中に混入することによる溶接欠陥のことです。
多管式熱交換器
たかんしきねつこうかんき
多管式熱交換器の構造は円筒形の胴体(シェル)があり、その中に伝熱管(チューブ)と呼ばれる細い伝熱管が、複数本入っています。
伝熱管(チューブ)の内側と外側に異なる温度の流体を流す事で、熱交換が行われます。
多管式、遊動頭式、固定管板式、Uチューブ式などの型式があります。
液体と液体の熱交換器の代表的なものです。
タケノコ
たけのこ
ホース抜け防止段付き継ぎ手のことで、ホースとの接続部が竹の子の形に似たひっかかり形状をしているところからタケノコと呼ばれる。材質は樹脂や金属製様々です。
単管足場
たんかんあしば
直径48.6mmの単管と呼ばれる鉄パイプを組み合わせて建てる足場のこと。
パイプ同士はクランプ(金具)をかみ合わせ、ボルトを締めて接合する。
小規模な工事、作業現場や狭いビル間での足場に用いられることが多い。
チャッキ弁
ちゃっきべん
液体(気体)の流れを上流から下流にのみ通し、下流から上流への流れを阻止するバルブ。おもな種類には、リフトチャッキ弁、スイングチャッキ弁、バタフライチャッキ弁などがあります。逆止弁・チェック弁(Check Valve)とも呼ばれることもあります。
調整弁
ちょうせいべん
圧力、流量、液位、温度を調整するもので、精度はあまり必要としない制御に適しています。目標値の設定と偏差の読取りはばね等で行い、駆動はピストンやダイヤフラム等で流体圧を増幅して行います。作動に必要なエネルギーをプロセス流体から直接得ており、自力式と呼ばれます。直動式とパイロット作動式があり、弁形式は多くが玉形です。安全弁やボールタップも機能的には調整弁のひとつです。
調節弁
ちょうせつべん
調節部の信号に応答し、外部動力で動く駆動部(actuator)と、流量を調節する本体部とで構成するバルブです。駆動部は空気調和制御では電気式、プロセス制御では空気圧式があり、多くの場合、付属機器が付きます。本体部はグローブ弁・アングル弁・三方弁・回転弁などで、弁座の数で単座と複座に分けます。
コントロールバルブ(Control Valve)略してCV(シーブイ)とも呼ばれます。
チェーントング
ちぇーんとんぐ
チェーントングはトングの一種でチェーンレンチ・鎖パイプレンチともいわれ、主にチェーンを太いパイプの締め付け、またはパイプ押さえに用いるレンチです。 チェーンをパイプに少し緩めに巻き付け、チェーンの両端に突き出たピンを、本体の溝部に引っ掛けてチェーンがパイプに巻き付く方向に本体を回せば、本体の歯がパイプに引っ掛かり、パイプを保持したり、回したりすることができます。パイプレンチは比較的小径のパイプに使われるが、このチェーントングはチェーンの長さに応じて大径のケーシングパイプなどに使われる。
チューブバンドル
ちゅーぶばんどる
多管式交換器の胴部(シェル)内の熱交換を行う細管を束ねたものをチューブバンドルと呼びます。
チューブバンドルは抜き出ししやすい設計で交換や復旧作業時に作業が容易な構造になっています。
チラー
ちらー
ビルや工場など大型施設の空調熱源や各種産業装置等の温度を一定に保つための装置の総称。
主に冷却に使うことから「chiller(chill=冷やす)」と呼ばれ、チリングユニットと言う場合もある。
実際には冷やすだけでなく温めることもあり温度域は様々。装置内部は冷媒を使った冷凍機と水を循環させる水回路からなり、冷却器を通して冷媒と水が熱交換を行っている。
チラー本体の冷却方式によって空冷式と水冷式に分かれ、形状によっても冷凍機と熱交換器が一体となった一体型チラーと、2つのユニットが配管でつながるセパレート型チラーがある。
チラーを設置する場所でも屋内型と屋外型でも分類される。
突合せ溶接式フランジ
つきあわせようせつしきふらんじ
突合せ溶接式フランジとは、ウェルドネックフランジとも言われ、石油・化学プラント関連などには非常に多く使用されている溶接式フランジの一種です。
突合せ溶接式フランジは、パイプや配管部品類と直接溶接接続が可能であるため、溶接工数が少ない利点があり、また、熱応力や振動などの外力に対する強度も強い上に、突合せ溶接であるために内面の仕上がりも平滑であるという利点もあり、最も信頼のおけるフランジです。
吊り足場
つりあしば
吊り足場とはその名の通り、地上または床上から、支柱足場を組上げるのが困難な場合に足場板を鉄パイプやチェーンなどで上部から吊り下げることで利用する足場のことを指します。
主に高架橋などのような特殊な構造物や、高度のある建築物及びプラントの配管ラック・鉄骨工事に対して利用されることが多くなっています。
鉄骨
てっこつ
鉄骨構造に用いられる材の事。
厚さが6mmを超える鋼材を重量鉄骨、厚さが6mm以下の鋼材を軽量鉄骨という。
重量鉄骨は、製鋼所で熱間圧延加工により製造され、主としてラーメン構造、トラス構造に用いられる。軽量鉄骨は、重量鉄骨と同様に熱間圧延加工により製造される場合もあるが、多くは鋼板を冷間圧延加工して製造され、主としてブレース構造に利用される。
テンポラリーストレーナー
てんぽらりーすとれーなー
テンポラリーストレーナーとはその名の通り、仮の(一時的な)ストレーナです。
主にフラッシング用(配管施工後の運転開始前に異物除去)に使用するストレーナです。
配管のフランジ間に取り付ける構造で、フラッシング後に取外します。
コーン型、フラット型などの種類があり、略してテンストとも呼ばれます。
テーパー
てーぱー
機械用語で、わずかな傾斜をつけること。
テーパー(taper)とは、細長い構造物の径・幅・厚みなどが、先細りになっていることです。
そのような設計にすることを「テーパーをつける」と言います。
電磁弁
でんじべん
電磁の力によって開閉する弁のこと。ソレノイド弁、ソレノイドバルブとも呼ばれる。電磁石(ソレノイド)の磁力を使ってプランジャと呼ばれる鉄片を動かすことで弁が開閉する仕組み。モータ駆動の電動弁に比べて応答速度は速いが、全開か全閉のどちらかしか保持できないため、切替弁や方向制御弁とも呼ばれる。
電縫鋼管
でんぽうこうかん
鋼管の製造方法の一種であり、通常は常温の鋼帯(コイル)を引き出しながら、幅方向を円形に変形させ、接合直前に局部的に大電流を流すことで瞬間的に接合部を高温状態にして、そのまま押しつけることで両端を溶接(抵抗溶接)させてパイプに成形した鋼管。
自己溶接のため、いわゆる溶接材料は不要。電流の流し方などに幾つかの形式がある。JISでは製法記号として「E」が指定されている。多くは炭素鋼鋼管の製造に適用されています。
定期修理
ていきしゅうり
コンビナートなどにある大型プラント設備では決められた時期に定期的に運転(操業)を停止し、
大規模な点検修理工事を行うこと。定修とも言います。
車でいう車検と同じ。
出面
でづら
出欠勤のこと。
作業に従事している作業員の数。
賃金支払の資料として用いられることが多い。
現場に出てきた作業者を会社別、職種別に毎日員数を数えることを出面を取るという。
トラップ
とらっぷ
1)スチームトラップ、ガソリントラップなどのような機器の総称。スチームやガソリンに混入した水分をドレンとして分離し、排出する働きをする機器。自力弁の一種。
トラップは次のように定義されています。
「機器、配管などからドレンを自動的に排出する自力式のバルブの総称」で、つまり、自動弁の一種ということになります。
直訳すると、トラップ=罠です。
2)排水配管に設ける設備。排水の一部分を管内に残し、下水管から配管内を伝って戻ってくる臭気や害虫をその水(封水)で防ぐという重要な働きをする専用の器具、または配管の一部のこと。
トラニオンサポート
とらにおんさぽーと
パイプやフィッティングに直接溶接する金具・金物で、高温配管や大荷重のパイプサポート金具に適しています。
金具・金物の材料は、パイプに直接溶接するため、一般には取付けるパイプと同材質のものを用います。
ダミーサポートとも言う。
銅管
どうかん
銅を材料として製造された非鉄金属管である。
耐食性が良く、温水や水に対して腐食や錆の発生はほとんどなくコンクリートや土壌に対する耐食性も良いことから空気管・冷媒などの配管工事、電気工事などに使用される。
銅管は、軟質と硬質があり、状況に合う使い分けが必要である。
銅管には外部に保護用の被服を施したものもある。
銅管配管では、ロウ付継手のほかに、空調用の配管などではフレアー継手やフレアー加工の要らないリングジョイントなどがあります。
胴縁
どうぶち
壁に合板やボードなどを張る際に、それらを留めつけるための下地材。
たて胴縁と横胴縁があります。
ドレン
どれん
ドレンとは蒸気・水、空気配管などに設置する水抜きの事。
ドレンは、気体である蒸気が液体である水に相変化した姿です。
熱交換器などで蒸気を使用するとドレンが発生します。
身近なところでは、コンプレッサーが動作している時に発生する水、それがドレンです。
どん付け
どんづけ
パイプなどを直線状に切断しただけで、無開先のまま2つの部材を接合すること。
どん付けは最も簡単な接合方法ですが、きれいな状態を維持させるのは最も難しく強度も保ちにくい継ぎ手方法です。
直付(じかづけ)とも言います。
鳶工
とびこう
建設現場で、高い所での作業を専門とする職人で、鳶職(とびしょく)とも言われます。現場内などでは、「鳶(とび)」と呼ばれる職人のことで、高所で作業する際に他の施工業者が作業できるよう、仮設足場や仮囲い、あるいは鉄骨工事など、様々な仮設物を施工する職人のことです。配管工と同様、一部の若者には人気の職業で、「ニッカズボン」と呼ばれる、ダボっとしたズボンなども憧れる要因の一つでもあり女性の職人さんもいます。 作業の種類や業種などによって「足場鳶」「重量鳶」「鉄骨鳶」などに分けられることがあります。以前は、建築現場の職人の間では、高所を華麗に動き回る事から「現場の華」とも称されていました。関連資格として、「足場の組立て等作業主任者」、「型枠支保工の組立等作業主任者」、「土止め支保工作業主任者」、「地山の掘削作業等作業主任者」、「鉄骨の組立て作業主任者」などがあります。
ちなみに、鳶(とび)の名前の由来は、江戸時代に活躍した「火消し」と呼ばれる現在の消防士のような職業の人が、消火活動の際、高いハシゴに登って掛け声をかけている様子が、鳥の鳶(とんび)のように見えた様から、鳶(とんび)→鳶(とび)と呼ばれるようになりました。
トルクレンチ
とるくれんち
トルクレンチは、締付けトルクを指定してボルトを締め付ける為の工具である。
どぶメッキ
どぶめっき
ドブメッキとは、槽・オケの中に亜鉛を入れ、加熱し450℃付近で溶かしてボルト、鉄骨などの製品を浸し、表面に亜鉛の皮膜を作るメッキのことです。その浸す作業を「どぶん」と漬けることからどぶ漬けと呼ばれます。また、槽に浸すとの擬似表現から「テンプラ」等とも呼ばれます。
一般的には、ほとんどの方が「ドブめっき」と呼ばれています。正式には「 溶融亜鉛鍍金 」(ようゆうあえんめっき)といいます。
ドレスアップ
どれすあっぷ
プラント工事の機器据付において、塔(タワー)等の据付前に横置き状態でプラットフォームの取付け及び配管や、塗装・保温工事等を地上で施工すること。
軟鋼
なんこう
軟鋼(なんこう)は、ごく普通の鋼(はがね)のことで、鋼というのは、いわゆる鉄のことです。
鉄中の炭素量が約2%以下を炭素鋼といい、炭素量により炭素鋼の機械的性質が大きく変化するために便宜的に0.20%以下を軟鋼または低炭素鋼、0.20~0.60%を中炭素鋼、0.60%以上を高炭素鋼と大別しています。低炭素鋼は、引張り強さが5MPa以下で成形性が良好なため、一般構造用鋼や鋼板、棒鋼に広く使用されています。
なまし番線
なましばんせん
通常の鉄線を加熱した後に緩やかに冷却し、柔らかくした鉄線を意味する語。
土木、建築などにおいて型枠や丸太足場などの組立ての際、結束などに使用される。
通常、現場で使用される番線の径は8番~10番だが、なまされた鉄線の引張り強度は、なまし前より半減するので、最近では補助的材料となってきている。
番線、なまし線、なまし鉄線とも言う。
一般的に、防サビ処理のメッキがされないので、表面にサビが生じやすいこともある。
太さが異なる様々な種類があり、用途が異なる。
ニードル弁
にーどるべん
ニードル弁は、玉形弁の変形で流量を調節しやすいように弁体が細長い円錐状をしているバルブ。ハンドルの回転によって、この流路の幅を調節する仕組みであり、流量調整に用いられることが多い。
流れの遮断、締め切りには向かない。
ねじ
ねじ
表面に断面の一様な螺旋状の突起 (ねじ山という) をもった円筒または円錐全体の総称。
円筒や円錐の外面にねじ山のあるものを雄ねじ、内面にあるものを雌ねじと呼び、円筒にねじ山があるものを平行ねじ、円錐にあるものをテーパねじという。
ボルトのように外表面にねじ山がある雄ねじとナットのように内表面にねじ山のある雌ねじがある。
雄ねじと雌ねじの組み合わせで使用されるが、雌ねじ(ナット)がなく木材や薄い金属などの部材に穴を開けながら締結するものもあり木ねじと呼ばれる。
ネコ
ねこ
1)ネコ[配管・製缶用語]
構造物に孔の空いたプレートが溶接で羽根出して取付けられ、何かをボルト取りして取付ける場合、そのプレートの事をねこと言う。
鉄骨に階段や手摺用に取付けられる穴付きプレートなどを指す。
2)ねこ車[汎用語]
車体枠の中央先端に単一個の車輪を設け、わくの上部に積載物をのせる容器を備えた手押しの小型運搬車。
熱交換器
ねつこうかんき
高温流体に内存する熱エネルギーを、なんらかの隔壁を介して低温流体に移動させる装置を熱交換器といいます。流体の組み合わせとしては液体と液体、液体と気体、気体と気体、気体と液体があり、冷却だけでなく加温・加熱も熱交換です。
構造により、多管式、プレート式、フィンチューブ式などがあり、略して「熱交」といいます。
画像は多管式熱交換器。
野丁場
のちょうば
ビルなどの「建設現場」をこう呼ぶ。
工事を総合的に請負う工事業者(ゼネコンや準ゼネコン)が、専門の下請業者、下請職人を調達して工事を行う方式、またはそういった現場をいう。
元請と下請は、たての指揮命令の関係が明確化されている。
工事対象としてはビル、ダム、道路などの大規模建築、建築物など。
のり
のり
設備工事で言う”のり”とは塩ビ用接着剤の事です。
VP用、HIVP用、HTVP用と種類があり管種にあった接着剤を使います。
配管
はいかん
一般に、管(パイプ)というと円筒状で、中は空洞になっているものを言います。その管は、中空内部に気体、液体、粉体、粒体物質の輸送や配線などの保護を目的に用いる筒や管、ダクト、チューブを取り付けることをいい、取り付けられた管類自体を指していう場合もある。そして、”配管”というと、上述のような流体輸送や配線などの保護目的で利用される管(パイプ)やチューブ、ホースなどを、それらの目的のために取り付けることを言います。国語辞書で配管の意味を調べてみると、”ガスや水道などの管を敷設すること。また、敷設された管”と定義されています。
配管用鋼管
はいかんようこうかん
管(パイプ)の内部に気体・液体・粉体などの流体を通し、それを輸送するために用いる鋼管を意味し、鋼管の中でも最も一般的なものです。設計や施工に便利なように特定の寸法が標準寸法として定められていて、外径についてはA呼称・B(インチ)呼称などの呼び径があり、配管の肉厚については呼称サイズごとに定められた肉厚を示すスケジュール番号と呼ばれる一連の寸法体系となっています。また、長さは4mまたは5.5mが標準です。
配管用炭素鋼鋼管
はいかんようたんそこうこうかん
“ガス管”と言う名前で一般に広く使用されている鋼管で、使用圧力の比較的低い蒸気、水(上水道用を除く)、油、ガス、空気等の輸送に使用される鋼管です。
白管(白ガス管)、黒管(黒ガス管)と呼ばれる2種類のものが存在します。白管は内外面に亜鉛めっきが施された管で、白っぽく(新品時は銀色の金属光沢)見えるためこのように呼ばれています。黒管はめっき処理はされず、黒っぽく見えます。
羽子板
はごいた
ターンバックルの接合金物の一つで、丸鋼ブレースの端部や、柱と横架材の接合部に使用される。その形が羽根突きの羽子板に似ていることからこの名がついたようです。
バタフライ弁
ばたふらいべん
バタフライバルブとは、その名の通り蝶(Butterfly)の羽根のような弁体が、ボールバルブと同じように弁軸を90度回転する事により開閉を行なう弁のこと。
また、弁自体がコンパクトなため、狭いスペースでの配管が可能となります。
ただし、弁体が板状のためウォーターハンマや不平衡トルクが生じやすく、操作には注意を要します。
略してバタ弁とも呼ばれます。
バリ
ばり
材料を切ったり削ったり、加工した際に材料の角にできる出っ張り。
金属等の切断時、切口に残るギザギザの突起物のこと。
バリを取る。
バルブ
ばるぶ
バルブとは、主に配管などの内部を通す空気やガスなどの気体、水や油などの液体、或いは粉体などの流体が通る通路の開閉や流体の制御及び調節などができる「しくみ」をもつ機器の総称のことをいいます。
用途、形式、種類などで表す場合には、「弁」という用語を使うことがあります。例えば、グローブ弁、玉型弁、二方弁などといいます。おもに流体の放出・消費を制御するバルブ類は「栓」とも呼ばれます。給水栓、ガス栓、消火栓などです。
配管内部流体の閉止及び流体の流量調節・制御を担うバルブ・弁の役割は、石化プラント、産業設備・装置工業においては無くてはならないものであり、このような機能を有する各種のバルブ・弁が無くては、装置の運転など十分スムーズに行うことはできません。
パイプサポート
ぱいぷさぽーと
1)パイプサポート
パイプをはじめ継手・バルブ・計器類などの配管部品から構成される配管系の荷重を支持するための金具・金物・装置の総称をいい、配管サポート、或いは配管支持装置などとも呼ばれるものです。
ここで言うパイプサポートとは、以下の図のような土木・建築・仮設工業分野でコンクリート工事の支保工(型枠支保工)に使用されるパイプサポートのことではなく、プラント設備の配管ライン(管路)を支持するために使用する配管サポート(配管支持金具・装置)のことを指します。
パイプサポート(配管サポート、配管支持金具・装置)は、配管系(管路)の途中の必要な場所に設置することによって配管系の荷重を分散し、パイプ及びパイプと接続する機器類を保護することを主な目的としています。
2)土木用語
スラブ、梁などの型枠を支える支柱。上下2本の鋼管を組み合わせ、長さの調整が自由にできるようにしたもの。
パイプシュー
ぱいぷしゅー
パイプシュー(PIPE SHOE)とは蒸気配管など高温配管の熱伸縮をスライドサポートする断熱支持具です。
配管を固定・支持する台、枠などで、形はいろいろあります。
パチ当て
ぱちあて
配管、タンクなどの腐食した箇所を、上から鉄板を当てシール溶接すること。
業界用語でパッチ当て補修(溶接)とも呼ばれます。
パッキン
ぱっきん
パッキンとは回転、往復などの運動部から外部への洩れを防止するシール材のことです。
ポンプやモーターの軸、バルブの可動部のような回転部分、ピストンのような往復運動部分、カプラーの接触部分・水道蛇口の止水部などに使われます。
シールが運動部分に接触している接触型シールと、そうでない非接触型シールに分類されます。
パッキンもガスケットも密閉用のシール材ですが、最近はきちんと区別されることなく使われていることが多いようですが、シリンダーのようにピストン運動する部分に使用するのがパッキンです。
一方、配管の継ぎ手(フランジ部など)や圧力容器のマンホール等へ挟み込んで、流体の漏れ又は外部からの異物の進入を防止するためのシール材、これがガスケットです。
つまり、動くところに使われるシール材がパッキンで、動かないところに使われるシール材をガスケット ということになります。
パッチ
ぱっち
当板、当金、つぎ当てのこと。
パッチ当て溶接などと呼ぶ。
半自動溶接
はんじどうようせつ
半自動溶接は炭酸ガスを使った溶接(CO2溶接)が一般的です。
溶接条件によりイナートガス(不活性ガス)を使用した半自動溶接をMIG溶接と言います。アメリカではこちらが一般的になりつつあるようです。
炭酸ガスにアルゴンガスを混合させたガスを使用する溶接がMAG溶接と呼ばれます。
半自動とは半分自動で、どこが自動かと言えば溶接ワイヤの送給が自動で行われます。
TIG溶接では溶接部に肉盛りが必要な場合、トーチを持つ反対側の手で溶接棒を溶接部に溶かし入れながら作業を進めますが、半自動は溶接機がワイヤを自動送給してくれます。
したがって片手でも楽々と溶接ができ、TIG溶接に比べて作業が早くできます。
ただし欠点としては溶接部の近くにスパッタと呼ばれる飛散した溶接金属が付着してしまい、それを擦ったり削ったりの手間が増えてしまいます。
重要な溶接部には、熟練した腕がないと溶接部内に空気の穴が入りやすく、放射線でのレントゲン検査(RT検査)が必要な仕事などではかなりの技術が要求されます。
配管工
はいかんこう
配管工は、建設業における職種(工種)の一つで、プラント及びその関連設備並びに関連装置の連絡配管、水道管やガス管(鋼管や塩ビ管など)、また、給排水設備、ガス設備、空調設備の建築設備分野で管を取付ける工種(管工事)のこと。配管工としての技能は、配管技能士と、溶接の技量や必要な資格を持つことでより高度な配管工になる。技能職である配管工としての最高の資格は配管基幹技能者である。
配管工事
はいかんこうじ
配管工事とは配管材料を調達し、その配管材料を必要な長さに切断・加工し、加工した配管部材をプラント設備や機器に敷設取付け、配管からの漏洩がないことを確認することです。
配筋
はいきん
鉄筋コンクリート工事において設計図どおりに鉄筋を配置すること。
シングル配筋とダブル配筋がある。
ハヤウマ
はやうま
穴あきアングルのことで、配管支持金物の呼称。
片面穴タイプと両面穴タイプがあります。
材質は、ユニクロめっき、溶融亜鉛(ドブ)めっき、ステンレス製などがあります。
バインド線
ばいんどせん
鉄線もしくは銅線に絶縁性および耐水性の処理のためのビニル被覆が施されている線のこと。
太さは0.9mm、1.2mm、1.6mm、2.0mmなどのものがあり、1.2mm、1.6mmのものが一般によく使用されている。
バール
ばーる
てこの原理を利用する金属製の棒。鉄挺(かなてこ)ともいう。
片手で取り扱える重量と長さの小型のものは釘を抜く作業用工具として用いられることが多く、
釘抜きとも呼ばれる。
一般に長さが10cm内外から30cm程度までの短い釘抜き専用の小型バールを「釘抜き」と呼び、
てこを目的として利用する工具をバールと呼び区別する。
パイプレンチ
ぱいぷれんち
パイプレンチはその名前の通り、パイプを回すためのレンチです。ネジ部を締めたり緩めたりする場合等にパイプを挟んだり、回したりするための専用レンチのことです。
パイプの径に応じてさまざまな大きさがあり、「パイレン」と略される。歯の部分は深い溝となっているため、丸いパイプをしっかりとくわえて回すことができます。
主に水道管、ガス管などに継手を捻じ込んだり、外したりする、配管工事に使われる工具です。
パイプレンチの型式には、トライモ型、リッヂ型、スチルソン型の3種類があります。国内ではトライモ型という形のものが主流で、一部リッヂ型が市販されていますが、スチルソン型はほとんど見かけません。いずれの型のパイプレンチも、強力級と普通級に区分されていて、強力級にはH、普通級にはNの記号が本体の見やすいところに明示されています。
最近でてきているのが、パイプレンチの本体がアルミ製でできているもので、アルミでできているため軽くて扱いやすいのが特徴です。
歪み取り
ひずみとり
鋼板は、溶断や溶接など熱を加えるたびに伸縮して歪(ひずみ)が生まれます。溶接するときにも、溶接箇所に熱が加わる為、いわゆる溶接歪みが発生します。それを元に戻す作業が歪み取りです。方法としては加熱してからエアーや水を使って冷却する事で戻したり、圧力を掛けて戻す矯正法があります。
火造り
ひづくり
「火造り」とは、1000℃近くまで赤められた鉄の塊を、長年の経験と技で「打つ」だけでさまざまな形にしてゆく作業です。
PSねじ
ぴーえすねじ
管用(くだよう)テーパーねじにはPTとPSの2種類があり、管用テーパーねじでPSねじとはテーパーおねじと組み合わさる平行めねじの事。
PSねじといえばめすねじの事を指し、PSのおねじはありません。
このPSは平行めねじですが、PF(管用平行おねじ)と組み合わせて使用することは出来ません。
PFねじ
ぴーえふねじ
管用(くだよう)平行ねじのことで機械的接合を 主目的とする部分に使用されます。
読みはパイプ/フラットねじ
PTねじ
ぴーてぃーねじ
管用(くだよう)テーパーねじのことで接続ねじ部の水密、気密を必要とする部分に使用されます。
読みはパイプ/テーパーねじ
ビード
びーど
溶接作業における溶着部にできる帯状の盛り上がりのこと。
ピット
ぴっと
1)[溶接用語]
ブローホールが溶接ビードの表面に小さく窪んだ穴となって発生する溶接欠陥のこと。
2)[汎用語]
周囲より一段下がった部分。穴、溝などのこと。例えば「配管ピット」「配線ピット」「排水ピット」など。
ピンホール
ぴんほーる
点腐食などにより配管、タンクなどにあいた針でつついた程度のごく小さい穴。
鋳造や溶接で、溶融中に吸収されるガスが、凝固過程で放出されるために発生する小さな気孔。
非破壊検査
ひはかいけんさ
非破壊検査とは、金属をはじめとする各種の素材を「物を壊さないで、表面や内部の傷の有無やその程度を知り、その対象物を規格などの基準に照らして合格にしたり不合格にしたりすること」であり、「その異常を検出し、その安全性を判定する物理的計測を非破壊試験といい、この試験結果に基づいてさらに使用可能かどうかまでを判定するのが非破壊検査です
ビテイ足場
びていあしば
工事現場における仮設の足場。枠組足場の一種です。
鋼製枠組み足場の事であるが、最近ではアルミ等の軽量の物も使用されている。
強固な鳥居型建て枠、筋交い、鋼製布板、ジャッキベース等で構成される。
住友金属建材株式会社(現 日鐵住金建材株式会社)が日本で初めて枠組み足場を開発した際の製品。
ちなみに、ビテイ(ビティ)とは考案者のデビッド・イー・ビティ氏の名前から取ったものです。
フラットフェイス
ふらっとふぇいす
フラットフェイス(Flat Face)とは、全面座のことで、下図のようにガスケット座面を全面に平面に仕上たものをいい、記号は FF で表されます。
全面座(FF)は、一般に軟質のガスケットと共に使用され、JISフランジでは呼び圧力が10K以下、JPIフランジではクラス150以下などに利用されます。
特に、機器やバルブなど接続する相手側の相フランジが鋳鉄製の場合は、全面座を使用しなければいけません(ボルト・ナットの締め過ぎに起因する強度上の理由などから)。
フランジ
ふらんじ
1)フランジ継手・管フランジ[配管・製缶用語]
フランジとは、配管継手の一種で、パイプとパイプの接続や機器類のノズルとバルブなどの各種計器類接続に使われるつば状の円盤部分をフランジ継手という。
円盤部分をパイプと接合し、円盤部分同士をボルトなどで締結することで、パイプ同士を繋ぎ合わせる配管の基本的接続部品。
2)H形鋼などの梁部材[配管・製缶用語]
H形鋼のような梁部材に用いられる形鋼などの場合は、以下のH形鋼の例のように、フランジとウェブから構成されます。上下に設けた水平の板要素がフランジとフランジどうしを結ぶ鉛直の板要素がウェブと呼ばれ、主にH形鋼におけるフランジは曲げモーメント、ウェブはせん断力に抵抗力として作用することにより、断面二次モーメントが大きくなり、曲げ剛性がアップします。
3)車輪などのフランジ[汎用語]
以下のような、車輪に用いられる部分にもフランジと称される部分があります。
・自転車用、オートバイ用、自動車用などの、タイヤがリムとはまり合う部分に用いられるフランジ。
・自転車などのハブにおけるフランジ。
スポークの取付用としてハブからつば状にはみ出した部分がフランジと呼ばれます。
・鉄道車両のフランジ。
鉄道車両の車輪がレールからはずれないようするために、車輪の縁に設けられた出っ張りがフランジと呼ばれます(下図参照)。
上記3)のフランジは、配管継手やH型鋼などの鋼材としてのフランジとは、全く用途や分野が異なったり、それぞれのフランジに関連性はあまりありませんが、つば状の形状をしているという点においては、いずれも「フランジ」と言われています。
フレキシブルジョイント
ふれきしぶるじょいんと
ポンプや機器の振動吸収、配管の偏心・偏角・伸縮吸収、地震による応力吸収を目的とした、合成ゴム製の防振継手です。
弾性、復元性というゴム特有の性能を有したゴム製フレキシブル継手は、各種業界の配管設備においてさまざまな用途で使用されています。
フレキシブルチューブ
ふれきしぶるちゅーぶ
フレキシブルチューブとは柔軟で自由自在に曲げることが出来るチューブ(管)のことを言いますが、一般的にはステンレス製の薄いパイプに波付加工し、外装にステンレスのワイヤーを編み込んだホースで両端に管継手(フランジやユニオン等)を取付けたチューブ(金属管、ゴム管など)の事を言います。水道、ガス配管から工業用配管等の振動吸収・芯調整・熱膨張吸収用、地震・地盤沈下の対策用タンク根元配管の接合部等に使用されています。単にフレキとも呼ばれます。
フローシート
ふろーしーと
配管系統図のこと。
製造工程をわかりやすく図示したもので原料から製品までの流れを線で、塔・槽、熱交換器、ポンプ等の各機器を記号で表した図。これを見れば、配管サイズ、材質、弁の種類、計器の種類、制御系などプロセスの全容が分かる。温度、圧力等の運転条件、製品性状等を併記することもあります。
フートバルブ
ふーとばるぶ
ポンプの吸込み管の先端に取り付けて逆流を防止する逆止め弁。
配水管の水量調節などに使うバルブの一種で、フート弁は、ポンプ設備のサクション部分の先端、水槽の水を吸い込む部分に設ける弁である。
スイング方式の逆止弁の構造をしており。サクション部分管内の水が抜けないようになっている。
また外周部に周囲のゴミを吸い込まないように格子上のストレーナーを持つ。
ブレース
ぶれーす
鉄骨材などでつくられた補強材の一種のことで、筋交いとも呼ばれるものです。
四辺形の軸組を持つ柱や梁などにおいて、対角線上に差し渡されます。
このブレースを入れることによって、地震や風など水平方向の力に対する強度が高くなり、建物の変形を防ぐことができます。
自動車や航空機、鉄道車両のほか、機械などの構造材にも用いられています。
プレーンエンド
ぷれーんえんど
管端に何も特別な加工をしていない、管長(管外面、内面)に対し90度に、切断した状態。
フラックス
ふらっくす
フラックスは、はんだ付けされる金属表面の酸化膜を化学的に除去し、はんだ付け可能な金属表面にします。フラックスは、はんだ付けに欠かせないもので、プリント配線板のはんだ付けから特殊金属のはんだ付けまで、広く使用されています。
ブローホール
ぶろーほーる
溶接部における溶接欠陥の一種で、溶着金属の中に発生する球状の空洞(溶接金属内部水素・炭酸ガスなどが凝固して生じた気孔)のこと。気孔ともいう。1mm以下の大きさのものをピンホールという。
フィンチューブ型熱交換器
ふぃんちゅーぶがたねつこうかんき
フィンチューブ型熱交換器は伝熱管(チューブ)に伝熱板(フィン)を取り付け伝熱面積を増やしたものをフィンチューブと呼びます。
伝熱管内に液体(水/蒸気/油)と伝熱管外に気体(空気やガス体)の熱交換を目的とします。
一般的なエアコンもこのタイプです。
プラント
ぷらんと
プラントとは、さまざまな素材や製品がつくられる生産設備のこと。原油からガソリンや灯油などをつくる生産設備は「石油プラント」、石油を原料に新しい素材をつくる生産設備は「石油化学プラント」と呼ばれ、ほかにも一般化学製品、医薬品、食品などをつくるプラントもあります。また、ものづくりだけではなく、汚水を浄化する水処理プラントや再資源化をしやすくする産業廃棄物処理プラントなど、環境保全に役立っているプラントもあります。
プレート式熱交換器
ぷれーとしきねつこうかんき
プレート式熱交換器(プレート熱交)とは、コンパクトな設計と高い熱交換効率を兼ね備え、しかもメンテナンスを容易にした熱交換器のことです。プレート式熱交換器と呼ばれる熱交換器には二種類あり、液体×液体と気体×気体の熱交換を目的としたものがあります。
何れも伝熱板となるさまざまな形の波形にプレス成形された金属の板(プレート)をパッキンを間にはさみ重ね合わせ交互に冷却媒体と加熱媒体とを流す流路があります。最大の特徴は、分解清掃が容易にでき、プレートの枚数を増減できるところ、言い換えれば容量の増減ができるところです。
ベベルエンド
べべるえんど
パイプや継ぎ手類の端部に溶接用開先加工(ベベル加工)が施してあること。鋼管を溶接する際、管端を斜め(30°)にカットしておくこと、またはカットした管端の形状をベベル(ベベルエンド)という。
ベローズ
べろーず
パイプの軸方向、軸直角方向、曲がりなどの変位を、ベローズの伸縮・屈曲によって吸収する目的で配管の接続に使用される伸縮可能な配管部品のこと。金属製、布製、樹脂製などがあります。ベローズ型伸縮管継手とも言います。
ベローズ=ジャバラ(蛇腹)
ベローズバルブ
べろーずばるぶ
弁体を押し付けて、バルブ内の流路に栓をして流れを止めるバルブ。グローブ弁の一種で、蛇腹によって、弁を押し付ける方式。ハンドル軸が流路に接触しないので、軸封のグランドパッキンを用いる必要がなく、他の方式より気密をしやすいので、高い気密を要するバルブで用いることが多い。
流量の調整には向かない。
ちなみに、「ベローズ(Bellows)」とは、日本語に訳すと「ふいご」「蛇腹」と言う意味を持ちます。
「ふいご」とはその昔、鍛冶屋さんが窯の中に風を吹き込むために使った道具のことです。
「蛇腹」にはいろいろな意味がありますが、アコーディオンの腹の部分をイメージして下さい。
真空を扱う分野では、一般に金属で製作した筒状のものにひだを設け、伸縮性・気密性・バネ性を持たせたものを「ベローズ」と呼んでいます。
ベント
べんと
ベントとは配管や圧力容器に取り付けられた空気抜きで排気弁、排気ラインのことです。
いわゆるベンチレーション(排気)のことでガスベント、エアーベントとも言われ、そのエアー抜きやガス抜き構造の事をベントという。
ヘキサプラグ
へきさぷらぐ
油送配管やガス配管などで既設配管の延長、枝管の設置などの為、既設管にフランジなどを溶接する際、管内を閉塞し、残留油や引火性ガスの流出を防ぎ、溶接作業の火花による引火爆発の危険を防止する為に管内シール用に用いる冶具。
ヘルメシール
へるめしーる
蒸気管、工業用水・配水管等の一般配管・継手及び機械装置のねじ部フランジなどの洩れ止に使用するシール材のことです。
ちなみにヘルメシールとは日本ヘルメチックス株式会社の商品名です。
ホットボルティング
ほっとぼるてぃんぐ
熱伸びによる増し締めのこと。
高温の装置では低温時に締めたボルトの締付け力を維持するため、温度の上昇に合わせてボルトを再び締め直す増し締めのこと。
温度上昇に伴い、機器、配管が熱伸びしフランジのガスケットを抑える力が弱まりフランジ締結部からの漏洩を防ぐため、適当な温度間隔を置いて機器や配管のボルトの増し締めをする作業。
ボールタップ
ぼーるたっぷ
レバーの先端に浮き玉があり、水面の上下変動によるボールの変位が、レバー付け根の弁を開閉する。水位が下がって給水が必要となると浮き玉が下がることにより、つけ根の弁を開き、給水が始まるしくみ。 各種タンクの給水せんに取付け自動給水に用いる。クーリングタワーやトイレのロータンク内に設けられています。
ボール弁
ぼーるべん
弁体がボールで、そのボールに、穴が1つ貫通しており、そのボールをハンドルで90°回転することで開閉を行うバルブ。ハンドルはレバーハンドルなどで、流量調節は可能であり、ボールの回転角度で流量を調節する方式です。ボールバルブでの、細かな流量調整は苦手で、微調整が難しくバタフライ弁やニードル弁よりも劣ります。 全開にしたときは、流路は円形になり、一般の管と同じようになるので、バルブ開の状態での流体抵抗が小さい。 バタフライバルブよりも弁の強度を高めやすく、高圧力に耐えやすい。 弁軸がバルブ外壁を貫通している構造なので、グランドパッキンなどで、貫通部の軸封をしている。そのため気密はベローズ方式よりも劣り、流体が気体の場合などでは漏れやすい。
棒芯
ぼうしん
職人の親方(現場代理人・作業指揮者)の事である。
語源としては、「棒の芯」であり、技能工集団の中心部であることからこう呼ばれる。「一等棒芯」「二等棒芯」と呼ばれることもある。
船舶用語で用いられていた“Boatswain ボースン”が訛ってボウシンと呼ばれるようになったという説もあります。
棒心と表記されることもある。
ボルト・ナット対辺
ぼると・なっとたいへん
ナット対辺とは、ボルト径基準の六角二面幅寸法のこと。ソケット(スパナ/レンチ)のサイズは、この六角二面幅寸法によって表記されます。単位はmmで表します。
ボール芯
ぼーるしん
鉄骨工事等でボルト孔とガセットプレートを合わせるために打ち込む先細りの鋼製ピンの事。
細い方から孔に挿入してハンマーで叩き、互いの孔の目を合わせてボルト取りしやすくするために用いる。
ポンプ
ぽんぷ
外部からの動力供給により連続して液体にエネルギーを与える機械がポンプです。
ポンプを運転することにより液体を低いところから高いところへ移動したり、低圧のものを高圧へ圧力を高めることができます。
その際、ポンプはポンプの入口まで液体を吸い込み、次にポンプの中に入り込んだ液体を目的の場所まで移送する二つの重要な能力を持っています。
それが「吸込能力」と「吐出能力」です。
私達の心臓も一種のポンプであると言えます。
間柱
まばしら
柱と柱の間が遠い場合、壁をつくるための骨組みや各階の梁(はり)や桁(けた)を支えるために補足して立てる柱のこと。
丸太足場
まるたあしば
杉、ヒノキ等の細い間伐材を鉄線(ナマシ番線等)で締め上げて固定する昔ながらの足場の仮設方法のこと。
安全性の観点から金属製の足場に取って代わられつつあるが、必要材料が少なくて済むため住宅、低層ビル等の塗装、解体工事にはいまだ使われ続けている。
まんじゅう
まんじゅう
高さ調整に敷き込む丸めたモルタルで、コンクリートの基礎に鉄骨の柱を立てる時に使用。
その形が饅頭に似ていることからその名がついた。
溝形鋼
みぞがたこう
断面が「コ」形に近いものを溝形鋼(みぞがたこう)と呼ぶ。一般にチャンネルと呼ばれる。「C」形に近い断面をしたシーチャンネルというものもある。
ミルシート
みるしーと
鋼管や鋼材の材質を証明する添付書類のこと。鋼管・鉄鋼メーカーが製品を納入時に発注者へ発行する証明書のことをミルシートという。内容は製品の機械的性質や化学成分などで、規格値と製造実績値が記載される。「鋼材検査証明書」(Inspection Certificate)という名称で発行されることもある。例えれば、人間でいえば戸籍抄本と同じようなものです。
水盛り
みずもり
透明ホースに水を入れて、重力と言う不変の定規を利用して水平を見る道具。水は2つの水面は必ず同じ高さになりますからこれが一番簡単かつ正確な方法です。
目違い
めちがい
目違いとは溶接用語の一つで、突合せ溶接で起こる欠陥で、溶接し合う母材の高さがズレて段差が出来ている状態を言います。
突合せ溶接の場合には、下の参考図のようになります。
例えば、突合せ溶接で目違いがあると溶接がやりにくく、下段側オーバーラップ、上段側にアンダカットの欠陥が生じやすくなります。
面取り
めんとり
鋼材などの角または隅を削り取って角面や丸面などの形状に加工する工法のこと。
目を焼く
めをやく
溶接・溶断作業中、溶接のアークが発する強烈な紫外線で角膜が炎症(急性結膜炎)を起こすこと。
症状としては眼に痛みを感じたり、充血したり、「眼球の中がゴロゴロする」「痛くて明るい光が見れない」「涙が止まらない」「目ヤニで目が開かない」などがあります。
通称「目玉焼き」のことです。
やいとを据える
やいとをすえる
もっとも強力な歪み取りのことです。これは叩くのとは逆に、溶接していない(縮んでいない)方に熱を加えて冷やすことで、延ばして縮ませ、全体の縮み量を同じくらいにすることで歪みを直す、という方法です。
歪み取りの事を鍛冶屋では「やいとを据える」と言います。または、「お灸をすえる」とも言います。
山形鋼
やまがたこう
断面が「L」形に近いものを山形鋼(やまがたこう)と呼び、両辺が等しいものを等辺山形鋼、等しくないものを不等辺山形鋼と呼ぶ。「アングル」とも呼ばれる。辺の長さが40mm以下の物は小型山形鋼と呼ばれることがある。
矢
や
根元から先端に行くにしたがって断面がしだいに薄くなりわずかな傾斜をつけた鋼材を加工して作られた冶具の事。
やっとこ
やっとこ
釘や板金、あるいは熱した鉄などをつかむための鉄製の工具。
「やっとこばさみ」ともいい、「やっとこ」に「鋏」の字があてられることもある。板金や鉄を曲げたりする加工に使う場合もある。形状は二本の金属棒を蝶番でつないだもので片側が人が持つ取っ手で反対側の部分で物をつかむ。取っ手側は長く、てこの原理で人の力より強い力で物をつかむことができる。
ペンチやプライヤーと構造や目的が似ているが基本的にはさむだけであり、物を切断する能力はない。
鍛冶屋(鍛冶工)の火造りに使用する工具。
漢字では“矢床”と書く場合がある。
ヤトイ
やとい
固いボルトなどをはずしたり強い締付けを要する際にレンチにパイプなどを当て長さを延長して使用するパイプの事。
山積み
やまづみ
資材量、労務量(工数)などを工程に従って基準期間ごと(日、月ごと)に集計することを山積みという。
やわら
やわら
鋼材などをワイヤーで吊ったり引っ張ったりするとき、鋼材との間にはさみ込み、ワイヤーの損傷を防ぐクッション材。
かど当てとも言う。
ヤーン
やーん
設備で使うヤーンは直径5mmくらいの太さがあり麻を撚った縄状の物を言います。鉄管や鋳鉄管の継ぎ目に巻いて、漏水を防止する目的で使用されていました。ヤーンは水を含むと膨れあがってかちかちになり水が入らないようになります。
UT検査
ゆーてぃーけんさ
耳に聞こえない高い周波数の音(超音波)は、音と光の両方の性質を持ち、音がやまびこのように反射してはね返ってくる性質と、光が空気中から水中に入ると屈折する性質などと同じような性質を持っていることを利用して、製品の欠陥を切断せずに見つける検査方法。超音波探傷検査とも呼ばれる非破壊検査の一種です。
ユニクロメッキ
ゆにくろめっき
一般的に言われているユニクロメッキとは、亜鉛メッキ後の処理の仕方で、クロメートとユニクロと言う方法で分けられていますが、亜鉛メッキをしたものがユニクロといわれシルバー色をしています。その物をクロム酸に浸して、アルミニュウムのアルマイト処理をした物と同じ様な効果を得た物がクロメート処理と言って黄褐色をしています。両者共に、亜鉛メッキですが色が違うので見れば判ります。
略してユニクロとも言います。
Uバンド
ゆーばんど
Uボルトと同じく、主に架台やブラケットへの配管(パイプ等)の固定に用いられる取付金具です。
Uバンドは管に当たる部分が平面なバンド状の為、塩ビ管、保温・保冷管、耐火二層管などのやわらかい材質の管に用います。
UボルトとUバンドを総称してU字金具と呼ばれる事があります。規格によって大きさや形状が異なる為、取付けの際には配管(パイプ等)に合ったUバンドを選ぶ必要があります。現在では耐久性の面に優れる点から、ユニクロメッキ(亜鉛メッキ)製やステンレス製のUバンドが幅広く使われています。
Uボルト
ゆーぼると
アルファベットのU字型をした形状の両先端にねじが切ってあり、 主に架台やブラケットへの配管(パイプ等)の固定に使用します。 施工の容易さ、確実な支持、安定性、強度面で 配管支持に最も多く使用される支持金具です。その為、 Uボルト本体以外に固定する相手側の部材やナットが必要になります。壁に取り付ける場合,壁に固定したブラケットなどに固定される場合もあります。配管(パイプ)は外で使用される事も多いため、Uボルトの使用には錆び対策の為にユニクロメッキ(亜鉛メッキ)製やステンレス製を使用することもあります。
予熱
よねつ
冷却速度を遅くして急冷による割れの発生や硬化などを防止するため、溶接溶断前に溶接周辺部やガス切断周辺部を一定の温度範囲に加熱・保持しておく処置のこと。
呼び径
よびけい
呼び径とは配管の外径サイズを表現する呼び方で,配管径の呼称のことです。
管、継手、バルブ等のサイズを表わす呼び径(呼称口径)はA呼称とB呼称の2通りあります。
A呼称はmm表記、B呼称はA寸法のインチ(1インチ=25.4mm)換算の分数表記となっています。呼び径は内径に近いものとなっていますが、管の材質、用途により肉厚が異なるため内径で管の太さを定義すると外径がバラバラになり実用上不便であるため規格で定義されるのは外径です。そのため呼び径と外径は大きく異なっています。
A呼称(えーこしょう):寸法体系はミリメートル系で、100A(えー)、150A(えー)、200A(えー)
B呼称(びーこしょう):寸法体系はインチ系で、4B(びー)、6B(びー)、8B(びー)(それぞれ通称は、4インチ、6インチ、8インチ)
なお、B呼称の場合は、以下の例のように分数の表記(通称)で表されるサイズもあります。
1/8B=読み方:「はちぶんのいちインチ」又は「いちぶ(一分)」対応するA呼称サイズは6A
1/4B(2/8B)=読み方:「よんぶんのいちインチ」又は「にぶ(二分)」対応するA呼称サイズは8A
3/8B=読み方:「はちぶんのさんインチ」又は「さんぶ(三分)」対応するA呼称サイズは10A
1/2B(4/8B)=読み方:「にぶんのいちインチ」又は「よんぶ(四分)」対応するA呼称サイズは15A
3/4B(6/8B)=読み方:「よんぶんのさんインチ」又は「ろくぶ(六分)」対応するA呼称サイズは20A
1・1/2B=読み方:「いちインチはん」又は「インチはん」対応するA呼称サイズは40A
このように2通りの呼称がありますが、どちらの呼び径で表現しても、表している外径サイズは同じ配管になります。
ちなみに、パイプは外径基準で製作されているため、JIS配管であれば銅や非金属類の配管を除いては、SGPでもSUS304TPなどのステンレス配管でも材質による外径の相違はありません。
溶接
ようせつ
2つ以上の部材を溶融・一体化させる作業である。接着とはまったく異なる。接合部が連続性を持つように、部材を加熱したり圧力を加え、さらに、必要があれば適当な溶加材を加えて接合部を融合させる方法。溶接する方法を大別すると、「溶融溶接」、「圧接」および「ろう接」の3つになります。一般的に言えば溶接とは複数の金属部品を一体化することを指すが、プラスチックを溶かして接合することをプラスチック溶接と言ったり、最先端の技術ではセラミックスを溶接することも可能になっている。
溶接工
ようせつこう
溶接工とは、金属を溶かして接合させる溶接の技術者。溶接工になるには、溶接する方法や、金属の種類に応じた、ガス溶接技能者、手溶接技能者、半自動溶接技能者などの資格が必要で、日本溶接協会や石油学会の溶接士技量検定に合格した者。写真はTig溶接です。
余盛
よもり
突合せ溶接の開先やすみ肉溶接で、必要寸法以上に表面から盛り上がった部分の溶着金属のことです。下図の斜線の部分になります。
呼び水
よびみず
ポンプを起動する前にあらかじめポンプ内を満たすために注入する水をいう。
起動の際この水をまず押し出すことによって吸い込み側から連続して水が入ってくることになり、ポンプの機能を果たすことになる。
誘い水ともいう。
ライニング管
らいにんぐかん
配管の内部に防食処理として、タールエポキシ、モルタル、液体樹脂やゴム・ガラスなどの膜を薄く張ったり、塩ビ管等を接着(圧入)した配管をライニング配管と言います。
その処理自体をライニングといい、酸・アルカリ性に強く配管内部の腐食を防ぐ効果があります。
また内部に流れる流体によって材質を変える場合があります。
流量計
りゅうりょうけい
流体の流量を測定する計器。水量計、ガスメータなどもその一種です。体積流量計、質量流量計および差圧式 (面積式) 流量計に大別されます。体積流量計 (例:ロータリー・ピストン式、ルーツ式、歯車式) は一定の体積の流体が送り出される回数をはかり、質量流量計 (例:熱量型、差圧型、運動量型) は通過した流体の質量に比例する物理量をはかり、差圧式流量計 (例:ベンチュリー管、オリフィス) は流路中に細く絞った個所を設けて、その両側での圧力差をはかって流量を知るものです。
リークテスト
りーくてすと
リークテストは、配管や容器(タンク)などの溶接部、着脱可能な継ぎ手(フランジ)などの接合部から漏れが生じていないかを確認する試験のこと。
配管や容器内部にエアー(窒素)を張り圧力をかけて中の気体が外に漏れていないかどうか確認する作業のことです。
リークテストの英語表記は”Leak test”で、慣用的に漏れ試験と言われる場合もあります。
非破壊試験の一種です。
ルートギャップ
るーとぎゃっぷ
完全溶込み溶接の工程で、母材同士に隙間をあけて溶接する工法があり、その隙間のことをルートギャップという。
ルートギャップは、例えばU形開先又はH形開先を例にとると、図中のaの寸法になります。
ルート間隔(るーとかんかく)と呼ばれることもある。
ルートフェイス
るーとふぇいす
V形開先/X形開先完全溶込溶接をする場合、母材の開先加工をするがカットしないで残す先端の一部(開先底部立上り面)のことをいう。ルートフェイスは、例えばV形開先又はX形開先を例にとると、下図中のbの寸法になります。「ルート面(るーとめん)」と呼ばれることもある。
ループテスト
るーぷてすと
配管工事において、計装の立ち上げにあたり、多数あるコントロールバルブや計装機器(発信器類)が、正しい位置に正しい製品が使われており、また正しく接続されていることを確認するのがループテストです。
レイズドフェイス
れいずどふぇいす
レイズドフェイス(Raised Face)とは、平面座のことで、下図のようにボルト穴の内側に平らな座面を設けたものをいい、記号は RF で表されます。
平面座は、下図のようにボルト穴の内側にほぼ接する平面座の大平面座と、大平面座より小さい平面座の小平面座とに区別する場合がありますが、平面座(RF)は、最も広く利用されているフェイス面のフランジです。
レデューサ
れでゅーさ
レジューサ(Reducer)とも呼ばれ、直径が異なる二つの配管(パイプ)を、同一直線上或いは平行にずらして接続するために用いる、管継手(フィッティング)のことです。
比較的大きなものは、”片落ち管”と言われる場合もあります。
形状の違いによって、次の種類があります。
・コンセントリック(同芯)レデューサ
・エキセントリック(偏芯)レデューサ
また、配管との接続方法の違いによって、次の種類があります。
・突合せ溶接式レデューサ
・差込み溶接式レデューサ
・ねじ込み式レデューサ
冷水塔
れいすいとう
発電所や化学工場では、大量の冷却水が使用されている。常温より5~10度C温度が上昇しただけの工業用水をそのまま排出してしまうことは不経済であり、省物資の立場からも循環再使用される。この排水の冷却には、特別の場合を除いて自己蒸発以外の方法は適用できず、このような冷却装置を広く冷水塔とよんでいる。大気と水との接触を効果よく行わせるため、中空あるいは格子その他の充填(じゅうてん)物を詰めた装置内で水を噴霧・落下あるいは流下させ、ここに大気を送風・接触させて自己蒸発を促す。気流を水流に対向して下方から送ることが多く、装置形状が塔型となることが多いので、一般に冷水塔とよばれているが、気流を水平方向に送る方形のものも少なくない。冷却塔・クーリングタワー(Cooling Tower )とも呼ばれている。
レンチ
れんち
レンチとは、ボルト、ナットなどを回すための工具の総称。
ねじる、ひねるといった意味を持つ。先端が開放されたものをスパナ、それ以外をレンチと呼ぶことが多い。レンチの種類には、モンキレンチ・スピードレンチ・スパナ・メガネレンチ・ソケットレンチ・トルクレンチ・パイプレンチ・モーターレンチ・六角棒レンチ等々多数あります。
ろう付け
ろうづけ
ろう付けは、部材接合方法の一種で、部材と部材の間に溶解した「ろう」を流し込み、部材を固定する加工法です。部材を熔かすことなく接合するのが溶接と異なる点で、ろう付けには様々な種類があります。最も一般的なものが銀ろう付けです。
ちなみに一般的に知られているろう接技術として、ハンダ付けがありますが、ろう付とは用いる”ろう材”の溶融温度が異なり、ろう付けは溶融温度450度以上の硬ろう、ハンダ付けは450度未満の軟ろうをそれぞれ用いています。
I型鋼
あいがたこう
断面形状がI形をした形鋼。
ウェブ、フランジ共にフラットなH形鋼に対して、I形鋼は両フランジ部内側から両端へ向けて肉厚が薄くなる8°のテーパが設けられており、H形鋼と区別されている。
主に各種クレーンの横行レールや建築、橋梁、各種機械等に使われています。
I型ジョイスト、Iビームとも呼ばれています。
湯流れ
ゆながれ
高温で融けた金属の事を「湯(ゆ)」と呼びます。
2つ以上の部材を溶融・一体化させる「溶融溶接」で溶融棒が溶け出すことを「湯流れ」という。
溶接の巧拙を分ける最大のポイントは、湯流れ(金属の溶け出し方)の状態を把握すること。溶接棒が溶けて固まった部分をビードといい、TIG溶接やアーク溶接では、溶融棒の溶け出す速さは一定ではないので、ビードの余盛(幅と高さ)が一定で、表面にできる波紋をきれいに揃えるために湯流れの状態を把握して、ビードの幅と高さが合う速さで運棒しなければいけない。
冶金分野や金属精錬などの分野では「高温で融けた金属」の事を「湯(ゆ)」と呼びます。これを溝や鋳型に流し込む時などにさらさら流れる程、たとえば鋳物ならきれいに作れますし、精錬分野や合金などの分野では、その金属の温度や純度、合金の成分割合まで判ったりします。そういう融けた金属を流す時の流れやすさを「湯流れ」といって、大変重要視します。
枠組足場
鋼管で製作したユニットの建て枠で組み立てた足場。
各部材は軽量で扱いやすい形状となっており、それでいて高い強度を保持。
施工高さは原則地上45mまで可能です。
また、組立・解体が容易といった特徴があります。
強度も大きいので、主に建設現場、ビルの外壁面や本足場その他に広く用いられる。
スタッキング
すたっきんぐ
2段、3段型の熱交のシェル(胴体)とシェルをつなぐ中間ノズルのこと。
ケトル
けとる
ケトルとは多管式熱交換器(略称熱交)の構造種類からケトル型熱交換器と呼ばれます。
反応油や塔底油などの熱流を管側に通し、そのまわりの胴側に水を入れて蒸発させるもので、気体と液体を分離する装置が必要ではなく、水頭圧が小さいため低圧蒸発器に向いています。
メカニカルアンカー
めかにかるあんかー
メカニカルアンカーとは、別名でホールインアンカーと呼ばれコンクリートを固めた後から穴をあけてアンカーを打つことができるボルトのこと。
あと施工アンカーのひとつで、コンクリートに開けた孔へアンカーを挿入し、打ち込むことで内部の楔(くさび)によってアンカー先端を広げさせ、摩擦の力で固定する方法です。
打ち込み式アンカーには
・芯棒を打ち込んで先端を広げる「オールアンカー(芯棒打ち込み式)」
・本体を打ち込む「グリップアンカー(本体打ち込み式)」
・内部のコーン自体を打ち込んで先端を広げる「内部コーン打ち込み式」
などがあり、設備機器や構造部材を後から設置する場合に採用されています。
ホールインアンカー
ほーるいんあんかー
ホールインアンカーとはあと施工アンカーの一種で機械的にコンクリート穴と強度を確保する為、メカニカルアンカーとも言われます。
建築現場などで、土台などの部材を基礎のコンクリートに固定する金物をアンカーボルトと呼んでいます。しかし、何らかの事情により、コンクリートを打ってしまった後にアンカー金物が必要になる場合もあります。このような場合には、あと打ちアンカーを使用することになります。
あと打ちアンカーは、信頼性ということではどうしても低くなります。つまり、これはあくまでも止むを得ない場合の緊急措置として行われるものです。
あと打ちアンカーの中でも、穴の底にクサビがぶつかって、金属の外周部が膨らむことによってコンクリートに固定される仕組みのものをホールインアンカーと呼んでいます。
このホールインアンカーには、その固定方式の違いによって様々な種類がありますがおもに打ち込み方式と締め付け方式とに分けられます。
アルゴンガス
あるごんがす
アルゴンガス(Ar)
アルゴンガスはイナートガス(不活性ガス)と言われ、無色、無味、無臭で他の物質と化学反応を極めて起こしにくい気体です。
溶接時に用いるガスで、空気よりも重たいので、アークや溶融池のシールド効果が良いので、強度を保ち溶接外観が良く、スパッタも少ないのですが、炭酸ガスと比べて溶け込みは浅くなります。アルミニウム、マグネシウム、銅及びステンレス鋼(TIG)などの溶接によく使用されています。
ボンベの色はねずみ色です。
アーク
あーく
アークとは、気体の放電現象の一種で、電弧ともいわれ、高温で強い光を発するのが特徴です。炭素やタングステンなどの電極を接触させ、電流を流している状態で電極を引き離すと電極間にアークが発生します。身近なアークとして、電車のパンタグラフで時々青白い火花が発光するのも、通電中の電気コードのプラグをコンセントから引き抜いてショートしたときに発生するスパークがアーク放電です。
溶接で使用するアークは、一般的に電極から母材に向かって広がり、ベル型状に発生します。ティグアークの場合、中心部で約16,000℃、外周部で約10,000℃と言われております。これは、太陽の表面温度以上のレベルです。鉄の融点が約1,500℃であることから、鉄を溶融させるのに十分な熱量があることがわかります。
アーク溶接では、溶接機によって、アークを発生させます。このアークを安定に維持することが重要で、このアークを母材と電極間の間で発生させて、その高温のアーク熱で母材、溶加材を溶融させて接合します。
Iビーム
あいびーむ
Iビームは、断面が「I」形の形鋼である。
形状的にはH形鋼に近いが、同一サイズではH形鋼と比べて板厚が厚く、重量、剛性ともに大きい。フランジ内面にはテーパー(傾斜)が付けられている。
I型鋼、I型ジョイスト、とも呼ばれる。
ポンチ絵
ぽんちえ
正式にまとめた製図などの図や絵を書くと時間がかかるので、イメージがわかりやすいように概略図、構想図、製図の下書きとして作成するものや、イラストや図を使って概要をまとめて簡単にざっくり書いたハンドフリーの図のことです。
イナートガス
いなーとがす
イナートガスは酸素濃度の低い(3%程度)ガスで、化学反応を起こしにくい気体。
ヘリウム・ネオン・アルゴンなど希ガス類元素や、窒素などの不活性ガスのこと。
窒素ガス
窒素ガス(N2)窒素は空気の78%を占め、常温で不活性、液体時はマイナス196℃という極低温という特性を持っています。この特性を活かして半導体製造、爆発防止、酸化防止などの様々な用途に使用されています。
また、不活性であるため酸化防止にも効果があり、不燃性のため火災などの災害防止にも活用されています。
画像は背が高く中央に写っているものが窒素ガスで、ボンベの色はねずみ色です。
放射線透過試験
ほうしゃせんとうかしけん
放射線透過試験は、エックス線やガンマ線などの放射線が物質を透過する性質と写真フィルムを感光させる性質を持つことを利用して、試験体に放射線を透過し内部の状態を撮影像としてフィルムに記録することで、試験体の内部きずの状態や内部構造を調査する非破壊検査方法です。
放射線が試験体を透過する際、内部キズがある部分や厚さの小さい部分では、健全部や厚さの大きい部分に比べてより多くの放射線が透過し、フィルムをより強く感光させます。そのためフィルムを現像すると、放射線の透過量が多い部分ほど黒く写り、濃淡差のある透過写真ができます。この透過写真を観察することで、試験体の内部キズの状態や内部構造を知ることができます。
エックス線
えっくすせん
X線はマイクロ波・赤外線・可視光線・紫外線などと同じく電磁波の仲間です。
電磁波の中では紫外線より波長が短く(0.001~1nm)、物質を透過する力が強いのが特長です。
1895 年にレントゲン博士が発見し,未知の放射線の意味で X 線と命名。物質研究・材料試験・医療などに利用する。レントゲン線。X 光線。
放射線透過試験は被検査部(溶接部)を挟んで片方に放射線源を, もう一方にフィルムをセットして撮影することにより, 内部欠陥の位置や大きさを調べる方法です。
X-rayとも言います。
ガンマ(γ)線
がんません
γ線はコバルト60や、セシウム137等の崩壊で発生し、非常に物質を通過する能力が大きいという特徴があります。
工業の分野で金属の厚さの測定や非破壊検査、医学の分野ではガンの治療、農学の分野では農作物の品種改良等に利用されている。性質は、エックス線と同じであるがエネルギーが強いことから物質を透過する力はエックス線より強い。
交流アーク溶接機
こうりゅうあーくようせつき
出力電圧が交流の溶接機。
直流機に比べて価格が安く、丈夫で大電流を流しても磁気吹きをおこさないのが特徴です。最も広く用いられている溶接機です。溶接時の溶込みは、正極性と逆極性の中間になります。
直流アーク溶接機
ちょくりゅうあーくようせつき
出力電圧が直流の溶接機。
電源にバッテリーやエンジンを用いた溶接機もある。交流機と比べて溶接棒の溶けも良く、アークも安定しています。
シールドガス
しーるどがす
シールドガスとは、溶接中の溶接金属が大気に触れることのないように、溶接部を覆うガスのことです。
窒素や水分から遮断して溶接欠陥の発生を防ぐのが主な目的です。シールドガスによく使われるのはアルゴンやヘリウムなどの不活性ガス(イナートガス)、もしくは炭酸ガスやアルゴンと炭酸ガスの混合ガスなどの活性ガスです。
・単体で使用されるガス
アルゴン・ヘリウム・炭酸ガス
・混合ガスへの添加ガスとして利用されるガス
ヘリウム・炭酸ガス・酸素・水素・窒素
炭酸ガスとアルゴンガス以外のガスは、添加ガスとして利用される場合が多く、使用量も少量です。しかし、少量であってもその添加成分が重要な構成要素となります。混合ガスを使用した溶接は溶け込みに優れ、外観ビードも美しく、明らかに単体ガスとの差が実感できます。
炭酸ガス
たんさんがす
炭酸ガス(CO2)炭酸ガスは、ビールやコーラといった炭酸飲料の発泡剤、固体のドライアイスによるアイスクリームや冷凍食材の冷却など、身近な生活用途の需要が多い産業ガスで、「二酸化炭素」・「CO2」とも呼ばれる無色・無味・無臭の物質で、私たちにとってはとても身近な存在です。私たちが吐き出す息にも含まれていますし、ものを燃やした後には必ず発生するものです。また、光合成に利用されるなど植物の成長には欠かすことができません。
水に気体(蒸気)、液体(水)、固体(氷)があるように、炭酸ガスにも気体(炭酸ガス)、液体(液化炭酸ガス)、固体(ドライアイス)の3つの状態があります。
炭酸ガスを利用した溶接では、溶接部分を炭酸ガスの壁、ガスシールドで覆います。ガスシールドの内側に外気は入り込むことができません。溶接欠陥のない、強度が高く、見た目にも美しい溶接が可能となります。
炭酸ガスは気体の状態では他の物質とほとんど反応しません。(この性質を不活性といいます。)逆に水に溶けた状態では他の物質と反応しやすくなります。またドライアイスはとても 優れた冷却能力を持っています。
溶接用に供給されるボンベの色は緑色で、中身は酸素や窒素のようにガスの状態ではなく、液体の状態で充填されています。
鉄骨構造
てっこつこうぞう
構造上主要な骨組み部分に、形鋼(かたこう)や鋼管などの鋼材を用いた構造。軽量で、粘り強さがあるため、高層建築物や橋りょうなどに用いる。
「綱(こう)構造」「S造」ともいう。
S造
えすぞう
S造とは、建物の骨組に鉄骨(steel)を組んで作った構造のことです。
略して「S造」と呼ばれています。
トーチ
とーち
TIG溶接(ティグ溶接)、ミグ溶接、マグ溶接に代表されるガスシールドアーク溶接など、溶接ワイヤが自動的に送給されるアーク溶接に用いられて、溶接を行うための溶接電流やシールドガス(溶接中にアークと溶融金属とを覆い、空気が溶接雰囲気内に侵入することを防ぐために用いるガス)などの供給を行う器具のことです。
なお、切断を行うためのトーチは、切断トーチといいます。
ガス溶接トーチは、トーチ(ガス炎、ガスシールドアーク、プラズマアークなどを利用して金属その他の材料の加熱、溶接及び切断を行うときに用いる器具)のうち、ガス溶接(ガス炎の熱で行う溶接)で用いられるトーチのことです。
ガス溶接トーチは、溶接吹管(ようせつすいかん)などとも言われ、A型とB型とがあります。
PT検査
ぴーてぃーけんさ
PT(Penetrant Testing)またはLPT(Liquid Penetrant Testing)とは表面に開口しており目視では見えにくい大きさのきずを目で見ることができるようにして行う浸透探傷試験(非破壊検査手法)です。
PT検査では人間の目で見えやすい色や蛍光色を発する浸透液を試験する表面に塗布します。試験面に開口したきずがあると塗布された浸透液はきずの内部に浸透していきます。きずの内部に浸透した浸透液を試験面まで現像剤と呼ばれる溶剤により吸い出すこと(毛管現象)で、浸透液が試験体表面に広がり、きずを知覚的に感知しやすくなります。
PT検査は多孔質材料でなければ金属材料でなくても適用することができますが、探傷表面に開口していないきずを見つけることはできません。
また、浸透液を浸透させる方法や余剰浸透液の除去方法、現像の方法も様々あり、対象物の大きさや形状、検出したいきずの大きさ、試験環境を考慮し適切な試験方法を決定する必要があります。
VP管
ぶいぴーかん
VP管とは硬質ポリ塩化ビニル管の厚肉タイプのもの。
・水道用硬質ポリ塩化ビニル管JIS規格品(K6742)で使用圧力0.75MPa(静水圧)、設計
圧力1.0MPa(静水圧+水撃圧)以下の上水道管や水の圧送管に使用。
・硬質ポリ塩化ビニル管JIS規格品(K6741) で設計圧力1.0MPa(静水圧+水撃圧)以
下の農業用水管や水の圧送管に使用。
耐錆性・耐腐食性に富んでおり、また軽くて強く、施工性にも優れている。
VU管
ぶいゆーかん
VU管とは硬質ポリ塩化ビニル管の薄肉タイプのもの。
・硬質ポリ塩化ビニル管JIS規格品(K6741)で設計圧力0.6MPa(静水圧+水撃圧)以下
の農業用水管や水の圧送管に使用。
・下水道用硬質塩化ビニル管JIS規格品(JSWAS K-1)は自然流下の下水管や無圧管で使用。
不活性ガス
ふかっせいがす
他の物質と化学反応を起こしにくい、化学的に安定した気体。
ヘリウム・ネオン・アルゴンなど希ガス類元素や、窒素(N2)、フロンなど。
溶接ではシールドガスといい、溶接中の溶接金属が大気に触れることのないように、溶接部を覆うガスのことです。
ヘリウム
へりうむ
ヘリウム(He)
ヘリウムは、不活性であること、軽い物質であること、そして沸点がもっとも低い物質であるなどの特性を生かした産業ガスです。ヘリウムの用途は、ガス体で使用するヘリウムガスと、液体で使用する液化ヘリウムに大分されます。空気よりも軽い性質から、気球や風船などを浮かせる際などに用いられることがある。また、ヘリウムと酸素の混合気体を吸入すると声が甲高くなることから、パーティーグッズなどとして販売されていることがある。
架橋ポリエチレン管
かきょうぽりえちれんかん
架橋ポリエチレン管(PE)とは、熱可塑性プラスチックとしての鎖状構造ポリエチレンの分子どうしの不特定部分を結合させることで立体の網目構造にした超高分子量ポリエチレンを材料とする合成樹脂管のことである。メリットとしては、優れた耐食性・耐塩素水性・耐寒性・耐熱性があり給水配管から給湯配管や床暖房の温水配管などの多くの配管設備に利用されている配管材料のことを指します。被覆の色は2色で青と赤があります。一般的に青が給水用で赤が給湯用として区別されています。屋内用の配管材料で、日光(紫外線)に弱い為、遮光処理が必要です。塩ビ管やライニング鋼管などの配管後に、耐寒被覆することを考えると、保温付きの架橋ポリエチレン管を使ったほうが安価である。
モリブデンチェック(検査)
もりぶでんちぇっく(けんさ)
モリブデンチェック(検査)とは金属材料中のモリブデンの有無を判定する方法で、SUS304とSUS316系の判定に使用します。
被検体にモリブデン検出液(SnCl2/CNS/HCL/H2O)を垂らし、通電することでSUS316に含有されているモリブデンの有無を調べる簡易の非破壊検査方法です。判別方法は、SUS316の場合は、モリブデン検出液を垂らして通電すると、透明なモリブデン検出液がモリブデンと化学反応を起こして薄赤色に変色します。
注記:一般的な、SUS304の成分は、クロム(Cr)18%-ニッケル(Ni)8%を含有しています。更により耐食性を高めたのが、SUS304にモリブデン(Mo)を2-3%添加強化したSUS316です。
チッピング
ちっぴんぐ
チッピングとは溶接後、フラックスの皮や浮いた溶けくずなどを叩いて剥がし、ワイヤーブラシで磨いてそれなりに美しくする仕上げのことです。
または、機械加工やプレス加工において、切削工具や切り刃の刃先にできた小さな欠けのことをいう。
建築用語のチッピングとは、古いコンクリートに新しいコンクリートを打ち継ぐときに、新旧を一体にするために行う作業です。
※コンクリートの上にコンクリートを打設する、いわば重ね塗りのことは「打ち継ぎ」と言い、上下の境目になる面を打継面(打継目)と呼びます。
パッド打ち
ぱっどうち
鉄骨柱や機械の据え付けを安定化させるため、それらを据え付ける基礎を平面にしておく必要があります。そのため、パッド(無収縮モルタルを固練りしたもの)を基礎の上に高めに盛り上げ、その上にライナを載せて高さと水平を調整し、接触面をならす(水平で滑らかな平面にする)ことをいいます。
ANSI 規格
ANSI は、American National Standards Institute(アメリカン・ナショナル・スタンダーズ・インスティチュート)の略で、「アンシ」と読むことが多い。また、「米国国家規格協会」などと訳されることがある。ANSI によって定められた規格は ANSI規格と呼ばれます。
ANSIフランジと言えば、ANSI/ASME B16.5フランジを指します。
※ANSIフランジとJPIフランジでは、全ての呼び径サイズで異なるわけではありませんが、フランジ内径寸法が異なるものがあります。 理由は、フランジに接続するパイプ・配管の外径サイズ寸法が、日本とアメリカのパイプでは異なり、 JIS配管とANSI配管では外径サイズ寸法が異なることで、フランジの内径が違ってきます。
※ANSI規格では、原則ガスケット面にセレーションが入りますが、JPI規格では入りません。
JPI規格
じぇいぴーあいきかく
JPI:日本石油学会(Japan Petroleum Institute)
JPI によって定められた規格はJPI規格と呼ばれます。
JPIフランジと言えば、JPI-7S-15(石油工業用フランジ)のフランジを指します。
JPIフランジ(JPI-7S-15)は、もともとANSIフランジ(ANSI/ASME B16.5)を参考に制定されているフランジであるため、ほどんどの仕様において、ANSIフランジと同等のフランジとなっています。ただし、JPIフランジとANSIフランジには相違があるので注意が必要です。
※ANSIフランジとJPIフランジでは、全ての呼び径サイズで異なるわけではありませんが、フランジ内径寸法が異なるものがあります。 理由は、フランジに接続するパイプ・配管の外径サイズ寸法が、日本とアメリカのパイプでは異なり、 JIS配管とANSI配管では外径サイズ寸法が異なることで、フランジの内径が違ってきます。
※ANSI規格では、原則ガスケット面にセレーションが入りますが、JPI規格では入りません。
セレーション
セレーションとは、フランジガスケット面に渦巻き状(スパイラル)或いは同心円状(コンセントリック)の細い溝を施した仕上げ面のことをいいます。 このようなセレーションが加工された仕上げ面のことを、”セレーテッドフィニッシュ(SerratedFinish)”といいます。
ANSIフランジとJPIフランジでは、フランジのガスケット当たり面(フランジシール面或いはフランジフェイス面などともいう)の仕上げが異なります。ANSIフランジでは原則として、フランジシール面にセレーションが入りますが、JPIフランジの場合は、フランジシール面にこのようなセレーションは原則として入りません(Smooth Finish)。
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